ダイアリー
9/1 父のシャガール
2018年09月01日
冒頭、シャガールは「私は、聖書の虜になってきた。私はつねに、聖書が古今を通じ詩想の最大の源泉であると思われてきた。爾来、私は、人生と芸術の中にその反映を捜してきた。…その神秘を私は伝えようとしたのだ」と述べている。詩想という言葉について父の見解を聞いてみたいし、ロシアで活動していた時のシャガールのことなど話をしたいなと思う。だけど、父はもう本を読まない。読めない。
当時、きっと初版本を待ちわびて、手元に届いた時には、はやる気持ちで重厚な箱を開けてこの表紙にたどりついたのだろうと思う。
そんな父の蔵書印は手作りで、蔵書にかけて象がデザインされている。こういうところがいかにも父らしい。(直)