ビリービンの生涯とその作品を概観できる非常に価値のある「濃い」1冊。カラー図版多く見応えあり。
157ページ・ハードカバー・210×297
ビリービンを知りたい人にお薦めの1冊。非常によくまとめられており、その生涯の仕事を豊富な図版を見ながら楽しむことができます。印刷状態もよいと思います。
挿絵の仕事はもちろん、舞台芸術の分野の仕事も紹介。舞台衣装や舞台デザインなども紹介されていて興味はつきません。
イワン・ビリービン
(1876〜1942)
画家、舞台装置家。ペテルブルク生まれ。大学時ドイツ留学。イリヤ・レーピンに師事。ヴァツネツオフのロシア英雄叙事詩画などを見て衝撃を受け、以後ロシア民話や中世を作品に反映させるように。「芸術世界」の一員として民話画を描きはじめ、1901年から03年までに当時の印刷技術最高峰の国立印刷所から「うるわしのワシリーサ」など6冊の民話絵本を刊行。その後もロシア細密画、イコン画、ルボークなどの要素を取り入れ、アール・ヌーヴォーや浮世絵の影響も受けつつ、豊かな民族描写力、装飾モチーフのデザインセンス、美しくも落ち着いた彩色で描かれた美しい絵本を発表。オペラやバレエの舞台装置デザインでも活躍。ロシア革命後はエジプトやフランスにも滞在し、帰国後、36年からペテルブルク芸術大学教授。42年、ドイツ軍に包囲される中、防空壕の中で66歳で亡くなりました。