パリでの華々しい活躍を網羅。
オールカラー ソフトカバー 255ページ 195✖️255
【ダイアリーより】
19世紀末から肖像画家、挿絵画家として活躍を始め、後に特にバレエ・リュスの舞台美術、衣装デザインで卓越した才能を遺憾なく発揮したレオン・バクストのパリでの活躍の軌跡をまとめた一冊。
その魅惑的で斬新な衣装デザイン画の数々にため息をつき、一瞬にして異世界に引きこむ壮大にして緻密な舞台美術に圧倒される。そのどれもが芸術的で美しいのでクラクラしてくる。
大胆にして優美。布の特徴を熟知し、ギャザーやドレープをつけ、異なる柄や素材を切り替えて重ねる。色合わせ、柄合わせは意表をつく創造性に溢れ、刺繍やビーズ使いなどにも美意識が冴え渡る。
心血を注いでデザインを起こし、布を断ち作成し、ダンサーや演者が実際に袖を通して舞台の上で照明を浴びて初めて完成を見る衣装の世界。イメージを具現化することの奥深さに思いを馳せる。
巻末の方にテキスタイルデザインの仕事も紹介されている。ロシアの古い紋様などアレンジされていて興味深い。
ロシアの民族性やエキゾチズム、そしてパリの洗練…。驚きと刺激に満ちたレオン・バクストの作品をたっぷり鑑賞できる貴重な機会だ(直)