ケシの実パンを誰にもあげたくない女の子のお話
200×260 12ページ オールカラー ソフトカバー
【ダイアリーより】
「欲張りなシュローチカちゃん」(リャザーノフ文/ブトローヴァ画)まだあどけないシュローチカちゃんがケシの実パンを食べながら歩いていると、にわとりさん親子が走ってきてパンを欲しがる。でもシュローチカちゃんは、まだ充分に食べてないわ、と断る。牛さんや山羊さんもケシの実パンを欲しがったけれど断る。
そして、自分だけで食べ終わった後、シュローチカちゃんは今度は鶏さん親子には卵を、牛さんや山羊さんにはミルクを欲しいとお願いするのだけれど、答えは全員「ノー!」しょんぼりシュローチカちゃん、というお話。そもそも食べ歩きはどうなのかしら?とも思うけれど、それはそれとして。
これは絶対渡さないわ!という表情の表紙のシュローチカちゃん。パフスリーブの袖や紅い花模様のエプロンドレスも愛らしい。ケシの実パンを握りしめて意思は固そうだ。
シュローチカちゃんはとてもお腹が空いていたのかもしれないが、ケシの実パンがとても好きなのだろう。ケシの実パン、どんなパンなのかロシア語の先生にたずねてみた。ロシアではとてもポピュラーで、先生は「大好き!」とのことで、日本であまり見かけないのが残念だそうだ。
ロシアではキロ単位でケシの実を買って来て自宅でもよく作るとのことで、ケシの実を甘いフィリングにしてぐるぐる巻いて焼いたり。とにかくケシの実そのものをたっぷり味わうようだ。私は食べた記憶がないのだが、俄然興味がわいてきた。
先生に吉祥寺のあの有名なドイツパン屋さんに同じようなものがあると教えてもらった。先生はいつも購入されているとのこと。吉祥寺に行ったら買って食べてみようと思う。それがいつになるかはわからないけれど。(直)