ベラルーシの動物たちがくりひろげる物語
ハードカバー 204×270 オールカラー 80ページ
ラチョフ画「ベラルーシの動物民話集」はオレンジと黄色の花配色が印象的な表紙。オオカミとキツネとそしてアナグマが微笑み合っている。
ベラルーシのお話でよく知られているのはスズキ・コージ画「ガラスめだまときんのつののヤギ」(福音館書店)ではないだろうか。こちらは若さもあり野性味溢れていつでも飛びかかってきそうな敏捷性も感じられる。
ラチョフが描くヤギは民族衣装を身につけて二足歩行。髭が長いので少し貫禄があるように見え人間臭い。神秘性というより頑固者という雰囲気もある。
そういえば、今夏崖の上で暮していたヤギが話題になった。中々捕まえることができなくて困っていたようだったけれど、案外ヤギの方は草を食む様子など見ると我関せずで悠々としてみえた。
なので、人の畑に入ってきて、勝手に麦を食べたり踏んだりするのをどうにも中々追い出せない、というこのお話のヤギの様子を想像しやすくなったように思う。
ということから、最終的に捕獲作戦として、このお話でもヤギのお友達を連れてきたらどうだったのかしら…なんて思うわけである。(直)