猫の形の猫のお話絵本
ソフトカバー 220✖️260 24ページ オールカラー
【ダイアリー】
灰色でタンポポの綿毛のようなふわふわホワホワの猫。
彼は美しい猫だったけれどおばあさんの悩みの種であるネズミを捕ろうとしなかったので、とうとう家を追い出されてしまう。
外の世界は厳しい。みすぼらしい姿になりお腹を空かせた猫は、再びおばあさんのもとへ戻り俄然張り切ってネズミ捕りの仕事をするようになり、やがて外猫たちは尻尾を下げて彼の事を猫の鑑と呼ぶようになるのである。というお話。
文はエカテリーナ・スローヴァ。絵はスヴェトラーナ・ヴシィマノーヴァ。なんといっても猫の描写が魅力的。なーんにもしないでゴロンゴロンしている猫のまんまる具合は思わず笑ってしまう程。雨に打たれて彷徨う猫の惨めさに同情してしまうし、仕事猫となりちょっとスリムになった胸を張る姿には、よっ、日本イチ、いやロシアイチと拍手をおくりたくなる。(直)