ロシア画家が亡命先でカストール文庫に残した軌跡
ハードカバー 270✖️220 28ページ カラーページとモノクロページ
【ダイアリーより】
「ミ-シカ」は1941年に出版されたフランスのカストール文庫の中の一冊。マリー・コルモンの文章に、ロシアから亡命してフランスに滞在していたフョードル・ロジャンコフスキーが挿絵をつけたしみじみと心に残るクリスマスのお話。ロジャンコフスキーはその後アメリカに渡り挿絵画家として活躍し、生涯を終えている。この絵本は時を経てロジャンコフスキーの母国語に翻訳されたものである。
ぬいぐるみのくま、ミーシカはわがままな子どもの元を去り、自由に生きようと冬の森に出てゆく。そこで、ガチョウからクリスマスの意味を聞き、良いことをしようと子どもたちにプレゼントを配るトナカイの手伝いをすることに…。
ロジャンコフスキーはフランスのカストール文庫では「野うさぎのブルー」「りすのパナシ」など素晴らしい自然の中の動物描写絵本を発表した後、戦況悪化でアメリカに渡り、そこでも挿絵画家として活躍。「かえるだんなのけっこんしき」でコルデコット賞を受賞するなど高い評価を得ている。
日本でも多くの絵本が翻訳出版されており、この絵本は新教出版社からみつじまちこさんの翻訳で出版されている。