ソフトカバー 245✖️320 14ページ しっかりとしたPP厚紙仕様 オールカラー
ビリービンの大型民話絵本。美しいマリヤ・モレーブナと出会い結婚するイワンですな、不死身のコシチェイにマリヤを連れ去られます。幾度も困難にぶつかりながら義兄弟である鷹、鷲、カラスなどにも助けてもらいながらがんばります。
ビリービンが自らの表現のテーマを己の民族性に求め、その技術と情熱を注ぎ込んで取り組んだ作品のうちのひとつです。民族衣装や建物、自然、そして枠飾りなど細部にいたるまで古のロシアの魂が感じられます。その神秘性、芸術性は時を経て多くの人々を魅了し続けています。
イワン・ビリービン
(1876〜1942)
画家、舞台装置家。ペテルブルク生まれ。大学時ドイツ留学。イリヤ・レーピンに師事。ヴァツネツオフのロシア英雄叙事詩画などを見て衝撃を受け、以後ロシア民話や中世を作品に反映させるように。「芸術世界」の一員として民話画を描きはじめ、1901年から03年までに当時の印刷技術最高峰の国立印刷所から「うるわしのワシリーサ」など6冊の民話絵本を刊行。その後もロシア細密画、イコン画、ルボークなどの要素を取り入れ、アール・ヌーヴォーや浮世絵の影響も受けつつ、豊かな民族描写力、装飾モチーフのデザインセンス、美しくも落ち着いた彩色で描かれた美しい絵本を発表。オペラやバレエの舞台装置デザインでも活躍。ロシア革命後はエジプトやフランスにも滞在し、帰国後、36年からペテルブルク芸術大学教授。42年、ドイツ軍に包囲される中、防空壕の中で66歳で亡くなりました。