ハードカバー 253✖️313 40ページ オールカラー
【ダイアリーより】
『すずの兵隊』はアンデルセンの物語をアントン・ロマーエフの美しい挿絵が彩ります。
一本のすずのスプーンから作られた25人の兵隊のお人形。最後にできた兵隊はすずが足りなくて片足だけでした。その兵隊は方足で立って踊る姿の踊り子のお人形に恋をします…。
片足という運命の上に、小鬼のせいで窓から落ち、過酷な目に合うすずの兵隊。ロマーエフはその状況ひとつひとつを丁寧に緻密にそして華麗な筆致で描写し、小さくて哀れな無表情の兵隊の存在との対比を際立たせています。
暖炉の火で焼かれる兵隊と、その火に風で飛んでくる踊り子のページは、炎があまりにも美しく輝いているせいでかえって胸に迫るものがあります。