ダイアリー

7/15 ブラティスラヴァ絵本原画展

2019年07月15日

うらわ美術館で開催中の「ブラティスラヴァ世界絵本原画展 BIBで出会う絵本のいま」を見て特別講演会「国際コンクールから見た絵本のいま-BIBの舞台裏より-」を聞いた。講師は絵本評論家でBIB2017国際審査員長である広松由希子さん。

原画展は、まず子ども審査員賞の作品を皮切りに、受賞作品、日本の参加作品、そして注目の国の作品として中国、イラン、イスラエル、韓国の作品を絵本とともに見ることができ、また、絵本としての作り方の展示などはどれも大変興味深く見させていただいた。

グランプリは オランダのルトウィヒ・フォルベータによる「鳥たち」。離れ離れに立つ思い合う街の2つの男女の彫像の間を繋ぐのは鳥たち…。詩情溢れる芸術性の高い作品だ。この作品と最後までグランプリを争ったのは イランの「わたしは一頭のシカでした」 だと講演会でお話があった。最終的に残る作品というのは、決してインパクトという意味では強くなくても「見るほどにひかれる作品」が強い、という広松さんの言葉が印象に残る。絵本は繰り返し読まれるものだからだ。

講演会では、審査の臨場感溢れる詳しい過程やボローニャとの違いについてのわかりやすい説明、受賞作家、作品についての紹介はもちろん、絵本の造形を実際の絵本を用いて見せてくださったり、大変勉強になると共に、お話を通して総合的にBIBのあり方、精神というものを教えていただいたように思う(と思う)

それは、お話の中には出なかったが、手描きのいわゆる原画とデジタルイラストレーションという現代絵本原画展が避けては通れない課題に対して広松さんが図録の中に綴った文中の「表現を徹底的に追求」という言葉とも響き合うのだろう。

今日の原画展と講演会は、絵本をどう見るかについてよき学びとなった。本当に学ぶことがたくさん!だ。

図録を購入したらポスターをいただいた。さて、どこに貼ろうかな。(直)

うらわ美術館https://www.city.saitama.jp/urawa-art-museum/index.html


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