ダイアリー

9/17 スタシス展

2019年09月17日

武蔵野美術大学で開催中の「スタシス・エイドリゲヴィチウス イメージ-記憶の表象」を見て、スタシス氏ご本人のギャラリートークを聴いてきた。

この展覧会は、同大学の名誉教授であり、島多代研究会でお世話になっている今井良朗先生が関わっておられて作品の選択にポーランドに行かれたり、という過程も折に触れうかがっていたので楽しみにしていた。

スタシス氏の作品をどう表現したらいいのだろう。今日はかなりの量の作品を見て、まるで静かな洪水にのまれたように頭も感情も未だボヤンとしてきちんとおさまっていない。

驚き、おののき。後ずさり、前のめり。とても興味深く作品を拝見させていただいたいたのだが、見終わった後は不思議な高揚感があった。

それは、摩訶不思議な形状や暗い色調が決して破滅を意味せず、絶妙なバランスのもとにまとまり、美しいと思えたこと、とんでもなく奇抜ではあるが、どの作品も破綻せず端正な仕上がりになっていること、こちらの感情を動かすけれど扇情的とは感じられないことなどに好感が持てたこと。今まで見たことのない完成された独特の世界観というものにまみゆることができた喜び、などからきたのだと思う。

スタシス氏を知り、その作品を知る上で、もちろん、時代や国、教育というものを抜きにしては語ることはできない。でも、個人的には、ギャラリートークでも垣間見えた、スタシス氏が家族に愛され、また家族を愛する人間であること、図録で今井先生が指摘しておられる民謡との関連性などは根本的なところでとても大きなことなのではないかと思っている。

木曜日には講演会が開催される。じっくり耳を傾けたい。(直)

スタシス・エイドリゲヴイチウス イメージ-記憶の表象 https://mauml.musabi.ac.jp/museum/events/15937/


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