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10/11 イソギンチャク

2019年10月11日

台風がやってくる。カランダーシの部屋のベランダの鉢植えも取り込んだ。2つだけだけれど部屋に入れると結構場所をとるものだ。

ビリービンの「人魚姫」のハードカバー版。表紙も中の紙も艶がなく色味が落ち着いており、PB版とはまた違った雰囲気だ。

先日のイーゴリ・オレイニコフ氏を迎えての講演会では、沼野氏もオレイニコフ氏もビリービンについて言及していた。ロシア絵本の歴史を振り返る時に必ず紹介され、また、そのあまりに素晴らしい足跡は、よくも悪くも引き合いに出されてしまう、それほど偉大な存在なのだとあらためて思わされた。

この人魚姫は、ビリービンが国内の混乱を避けて 亡命した後、再びロシアに戻ってきてからの作品である。そのころは絵本の挿絵の世界も社会主義リアリズムの時代になっており、祖国にビリービンの居場所はあったと言えるだろう。

表紙の人魚姫はヴィーナスの誕生の面影を感じさせる。手に持つ赤い花はガーベラ系の花なのだろう。でも、もしかして…イソギンチャクかも、と一瞬だけ思ってしまった私を偉大なビリービンは許してくれるだろうか。挿絵の中ではお花のようにさいている?赤いイソギンチャクが描かれているので。(直)
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