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10/23 独ソ戦

2019年10月23日

「独ソ戦 絶滅戦争の惨禍」(大木毅著/岩浪新書)を読んだ。この本、新書の売上ランキングで上位をキープ、7万部も売れているらしい。

少し前、ある出版社の人とロシア関連の本について話をしていて、ロシアって関心持っている人はそんなにたくさんはいないよね、などというちょっとさびしい流れになったのだけど、いやいや今ソ連関連で滅茶苦茶売れてる本がありますよ、と教えてもらったのがこの新書だ。帯文は「戦場ではない地獄だ」である。

戦争の実像とは過酷なものであるが、この戦いのここまでの凄惨さについて具体的に知るのは初めて。人類史上最悪といわれる所以を突きつけられる。

まずは、ソ連は大戦全体的で軍、民合わせて2700万人の死者、ドイツは600万〜800万人以上の死者を出したというとんでもない数字を直視しなければならない。

独ソ戦争の経緯は、政治や経済の側面、具体的な数字や例、微妙な心理的分析など盛り込み読みやすくまとめられていて、またヒトラーにおける絶滅戦争、そしてまたスターリンにおける大祖国戦争という根底的な思想、イデオロギーついてもわかりやすく書かれている。

帯の推薦文に「…人類史上最悪の戦争に正面から向き合うことが21世紀の平和を築く礎となるだろう」とある。
本当にそうであってほしいと思わざるをえない。(直)



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