ダイアリー

4/28 ニジンスキー

2020年04月28日

早朝、何の鳥だろう?いく種類かの鳥がひととき一斉にしきりに鳴いていた。聞きなれない鳴き声も混じっていたような気もして、耳を澄ましていたのだが、あとはシーンとしてしまった。聞き耳頭巾が欲しいところだ。結構重要な情報を聞けるのではないか。

20世紀初頭のロシアの芸術シーンに登場する「芸術世界派」のことはとても重要であるし興味深く思っている。今回、その中心人物であるディアギレフと彼がい創設した「バレエ・リュス」の天才バレエダンサー、ニジンスキーをテーマとした山岸涼子さんの漫画「牧神の午後」(メディア・ファクトリー)があることを知り読んでみた。

最初のパリ公演の緊張の幕開け。演目は「アルミーダの館」。ニジンスキーの伝説の跳躍、大歓声に続く驚異の踊り、息を飲む聴衆、からの怒涛の拍手…ここから始まる「バレエ・リュス」の華々しい成功。この漫画はニジンスキーとディアギレフ両者の類稀なる功績とその関係性のデリケートな経緯を中心に細かいエピソードと共にまとめられている。

ニジンスキーと母親との(切ない)何気ないやりとりなども描かれていたり、ニジンスキーの人間像を丁寧に伝えてくれる内容で、それだけにやはり何てこった、の思いが強くなる。

ニジンスキーの代表作である「牧神の午後」の美術、衣装はレオン・バクストによるものだ。漫画の冒頭にバクストも登場する。ちょっとお調子者ふうに描かれている。そうだったのだろうか。ストラビンスキーもちょっと出てくる。もちろんこの時期、他にも数多の芸術家や取り巻きがこの2人の周りに存在していたはずだが、ニジンスキーは彼らとはまた別の次元で生きており登場人物は限られている。

「作品集・パリのレオン・バクスト」の表紙は「牧神の午後」のデザイン。中には当時の写真も収められている。(直)

詳細・画像 https://karandashi.ocnk.net/product/418


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