ダイアリー
9/29 麗しの
2020年09月29日
赤ひげの小人は囚われの身のマーシャという女性に魔法帯を渡して助けるのだが、お礼に共に助け合ってきた仲間と一緒にお茶をご馳走になる。そこで他の小人たちは初めてマーシャを見ることになるのだが、その美しさに目を見張る(横顔挿絵画像)
「マーシャのおさげ髪は金色に艶めき、部屋全体を照らし、瞳はライ麦畑の上の空のように青く、声は小川のせせらぎのごとく、身体は草の茎のようにほっそり」という描写が出てくる。
コズリナ先生にロシアの美人像についてお聞きすると、これはひとつのイメージであるということで「麗しのワシリーサ」(全身画像)を例に挙げてくださった。
ワシリーサといえばビリービン画のものが有名だけど、講座後に他の画家によるワシリーサも調べてみると髪色については茶色と金色のあいだのような色が多い印象。ディズニープリンセスのような明るい金髪のワシリーサ像も見られるが、もっと落ち着いた髪色がどうやらポピュラーのようだ。
瞳の青を語るのに、ライ麦畑の上の空のようなという形容を用いているが、空の青とライ麦畑の渋い黄金色味は反対色であり引き立て合うからとのこと。個人的にも、刈り入れ後の切り株だけだったが、ロシアの麦畑と大空の対比はとても印象に残っている。(ちょうど今頃のモスクワ郊外の画像)
この物語も多分次回で終わる。最後まで頑張りたい。
書籍画像はビリービン伝記「イヴァン・ヤコヴレヴィチ・ビリービン」。(直)