ダイアリー
3/4 プリーシヴィン
2021年03月04日
もうずいぶん昔の話だが、家の横のブロック塀の隙間に四十雀が巣を作り、卵を孵し雛を育てていたことがあった。頻繁に餌を運ぶ親鳥の囀る声で賑やかな日々。
殊更今日は大きな声で鳴いてるなぁ思うと雛たちの巣立ちの時だったり。何回かそんな春があったけれど、ある年からその隙間は空き家となり、今もずっと空き家のままだ。
プリーシヴィン著「黄金の草原」。自然、森の生き物たちや身の回りの出来事への細やかな眼差しと洞察を通し感性豊かに綴られた277章が収録されている。
ラチョフの挿絵は、お話のために描かれる挿絵とは異なり、動物たちは衣装を着けず自然のままの姿だ。白黒のドローイング画はリアルだが柔らかい印象。その表現は森の中の陽射しやそれこそ鳥の囀りも聞こえてくるよう。自然への思いはきっとプリーシヴィンと共感し合うものがあるのだろう。そんな風に感じられる。(直)
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