ダイアリー

4/13 ブフテマス

2021年04月13日

風が唸り声を上げている。隣の家のグレーの三角の瓦屋根のてっぺんに鴉がとまって鳴いている。曇天に鴉。無論富士山は見えない。

マーヴリナの「タチヤーナ・マーヴリナ 芸術についての研究」は部数を限って発行された貴重な伝記。鮮やかな色合いの布張りの表紙に大きく描かれている絵は「お話の動物たち」という絵本のオオカミ君だ。

マーヴリナは1902年生まれ。若い頃はブフテマス(国立高等芸術技術工房)で学び前衛芸術グループ「13」に所属していた。同メンバーであるニコライ・クズミンは夫である。

後に、ロシアの古い都市への旅やまた古代ロシアや民衆芸術、宗教芸術への探求を通し創作活動を続けるが、それらと深く結びつく形で民話の挿絵を手がけるようになる。

上述の「お話の動物たち」はマーヴリナが文章も手掛けているが、文字も全て手描きで66年に国際図書グラフィックアート展で最優秀賞受賞、また76年には国際アンデルセン賞を受賞している。

このように絵本やお話の挿絵での活躍が有名だが、風景画や特に花を描いた静物画、そして裸婦像など、芸術家としての多彩な表現の軌跡をこの一冊でたどることができる(直)
https://karandashi.ocnk.net/product/506


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