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5/17 「坂の途中の小鳩荘」

2021年05月17日

土曜日はオープンルームありがとうございました。

雨催い。今週あたり梅雨入りなのかな。それはそれとしてなんでこんなに風が強いのだろう。

今日はロシア絵本ではなく「坂の途中の小鳩荘」という曽根愛さんのコミック作品をご紹介。カランダーシのある西荻窪にある古い木造アパートに住む人たちの物語だ。

帯には「何でもない人たちの特別な日々」とある。老婦人の大家さんと学生やOLや母と子の家族…が織りなす7つのお話が収録されている。

それぞれが歩む人生に沿って起こる個人的な出来事たち。それを登場人物たちの心の声とともに丁寧に丁寧に描いている。

大家さんは住人たちに深入りしてゆくわけでもなく、でも訪ねてきたら優しくお茶をいれて話を聞いてくれるスタンス。その何気ない関わり方が住人それぞれの日常と緩やかに交差する。

この本、ロシアとは関係ない内容だと油断してたら、ターニャさんという(多分)ロシア人の老婦人が登場する。そのターニャさんのお話「サーカスの女の子」は、ちょっとおちょやん味もあるお話でドキドキ。

本当にこういう日々を積み重ねて人生は進んで行くのよねぇ…と共感しつつ読み終える。じんわり心に沁みる一冊。

西荻窪が舞台ということで知ってるお店など結構出てくるのはとても親近感。西荻窪は善福寺川に向かって坂が結構ある街。
このアパートは実在するのかしら。(直)



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