ダイアリー

4/23 国を越えて

2022年04月23日


暑かったり寒かったりですが、八重桜がきれいだし、庭の蕗は美味しいし、丹精された牡丹は美しいしで、やはり春はいいものだなぁと思います。

今週木曜日はコズリナ先生ご指導のもとクニーシカの会を開催しました。文法や表現の確認だけではなく、何気ない文章がチェーホフ『ワーニャ伯父さん』からの引用である事を教えていただいたり、またロシアでガムが普及したのは90年代以降で、牛の反芻がロシア語のガムの語源となった…などなど勉強になる事がたくさんで楽しい時間でした。知ること学ぶことの大切さをあらためて感じました。来月は26日夜8時からです。興味のある方はご一緒しませんか?

ロシア絵本3冊をご紹介します。
真ん中はウスペンスキー作『Дядя Фёдор 』です。このお話は色々な挿絵で絵本が出版されていますがこれはカラフルな挿絵がたくさんです。https://karandashi.ocnk.net/product/638

そして左は再入荷のロジャンコフスキー画『ミーシカ』です。亡命先のフランス時代の作品です。
https://karandashi.ocnk.net/product/616


そして右側は同じくロジャンコフスキー画の『かえるだんなのけっこんしき』(ジョン・ラングスタッフ作)です。ロジャンコフスキーは亡命先のフランスからさらにアメリカに渡ります。そしてそこでも絵本の挿絵を描き続け1956年ににこの絵本で大変栄誉あるコルデコット賞を受賞します。日本でもさくまゆみこさんの翻訳で光村教育図書から出版されています。

ロジャンコフスキーはその後ロシアへ短い滞在の帰国旅行はしましたけれど、アメリカに住み続けて1970年に亡くなっています。

そしてロジャンコフスキーの挿絵画家としての作品が母国ロシアで“やっと”ロシア語で翻訳出版されるようになるのはカランダーシ調べでは多分2010年以降です。

『かえる…』は元々スコットランドのお話といいます。それがアメリカに伝わりアメリカで絵本を作るにあたりロシア人の画家が絵をつけているわけです。

ひとつのお話が国を越えて伝わり、国を越えざるをえなかったひとりの画家の生涯と出会いひとつの絵本が生まれたという事、そしてそれが長きに渡り愛され続けているという事実に思いを寄せることは大切です。
https://karandashi.ocnk.net/product/637


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