ダイアリー

3/22 氷のお家

2025年03月22日

水曜日は、朝雪が降り出してみるみる積もり、やがて雪は雨になり積もった雪はどんどん溶けてゆきました。ほんの数時間で季節の移り変わりを早送りで見るようでした。

新しい仕事椅子が届きました。大きな段ボール箱を見ると、ルーカス(飼っていた犬の名前)が喜ぶだろうなと思ってしまいます。天国に行ってからもう何年もたつというのに。新しい椅子は腰の事を考えて選びました。よろしくお願いしますという気持ちで座り始めています。


新しく絵本や児童書を紹介しています。『くまのプーさん』は1926年に発表されたA.Aミルン作、
E.Hシェパード挿絵の世界的ベストセラーの英国児童文学の露語版です。翻訳はボリス・ザハディル。ロシアではソ連時代にこれを原作にして絵本が作られ、フョードル・ヒトルークによりアニメ化されて以来大変親しまれていますが、プーさんの見た目も設定もまたお話の内容も随分異なりますからちょっと驚いてしまいます。それはそれとして、このアニメの独特の世界観を見てみるのはおすすめです。
https://youtu.be/Ekmc1HZ5_XY?feature=shared


ヴァスネツオフ画の『きつねとうさぎ』はカランダーシ刊『うさぎのいえ』と同じお話です。このお話はロシアでも日本でも親しまれており画家の異なる絵本を色々見られる楽しみがありますから見比べてみるのも楽しいです。


『うさぎのいえ』は初めて出版した絵本ですからとても思い出深いのですが、ラチョフのオリジナルのデータを受け取った時の感動は今でもよく覚えています。覚悟していたとはいえ、何から何までひとりで作業してゆくのは中々にハードで出来上がった時にはぼーっとしてしまってました。慣れないことばかりで不安もありましたが何よりラチョフの描く動物たちが魅力的で彼らに励まされながらの日々でした。本当に皆さんに手に取っていただけるものを作れて良かったです。


ヴァスネツオフ版は、うさぎがときつねが家を建てるシーンが面白いです。雪が降る中どちらも工夫を凝らして作業をしているのがわかります。うさぎは斧を使っています。ロシアでは結構細かい作業まで斧でやってのけます。貴重な窓ガラスを木の枠で囲っているところなどとてもリアルですし、高床になっているところや玄関スペースと部屋は分かれているところなど見ていて楽しいのです。きつねはスコップで氷のブロックを積み重ねる工法です。出来上がりは豪華です。どのページも植物の描き込みが豊かで森の様子がわかりますし季節感が伝わります。ナナカマドの赤色が効いてます。

今年もそろそろきつねの氷のお家が溶けてしまう季節になりました。『うさぎのいえ』の季節です。(直)








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