ダイアリー

2/14 浪漫

2018年02月14日

ロシアの絵本を見ていると縁飾りが美しいものと出合うことも多い。物語の解釈が表現されていたり、また画家のちょっとした遊び心が現れていたりするものもあり、鑑賞のひとつの楽しみだ。縁飾りといえば、ビリービンを想起する方も多いだろう。そのビリービンに影響を与えたであろうとされるのが、キリスト教伝来以来発展し一旦は衰退した写本装飾文様。10世紀〜16世紀までのそのロシアの写本装飾をたどる文様集「ロシアの装飾文様」(青幻舎)がある。この文様集は…19世紀に起こったロマン主義運動がきっかけとなり再発見され、まとめられたものと前書きにある。海野弘氏は「このような本ができたために、ビリービンは、ロシアの文様を自在に復活し、新しい生命を吹き込んだのであった」という解説文を寄せている。写本に施された装飾文様、それは西、東、宗教、民族などの様々な文化が織りなす錦模様のようなものなのだと気づかされる。海野氏はその文化の糸をたどれば日本にもたどりつけるかもしれない、と書いている。浪漫だ。
(直)

ロシアの装飾文様 http://karandashi.ocnk.net/product/257




ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 ※ご注文・お支払い方法 | ご利用案内
Powered by おちゃのこネット