ダイアリー

3/26 寄贈感謝

2018年03月26日

カランダーシの部屋にこのたび資料として4冊の絵本を寄贈いただいたのでご紹介したい。先日お邪魔した私の絵本の先生Mさんからだ。どの絵本も貴重で手に入りにくいものばかりだ。
1番大きいのはヴァスネツオフの「ロシアのお話」という画集で、もう表紙から素敵なのだが、中はお話、わらべ歌の代表的な作品やまたその生涯についての記述もある充実の内容。かなりの大判で絵の持つ力を感じられること、また紙がマットであることからその素朴な味わいを楽しむことができる立派な画集だ。1971年刊。
そして、その下の「三びきのくま」(偕成社)は、こちらのダイアリーでも以前紹介したのだが、今は(多分)絶版のレーベジェフ版。訳は内田莉莎子さん。熊の迫力や自然の描写など、リアルな表現が印象深く、レーベジェフの資料としても注目すべき絵本だ。私は図書館で借りて読むことができた絵本だ。1990年刊。
そして左上の丸木俊さんの「三びきのくま」(福音館書店)は、こちらも(多分)絶版。Mさんに教えてもらって初めて知った絵本だ。訳は瀬田貞二さん。印象深い水彩の表現で、熊は月の輪熊。主人公は赤いミニのワンピースを着ていて、名前がきんきらこ!。その独特の世界観が魅力だ。1977年刊。
そして、最後の1冊は、ロジャンコフスキー画の「MORE MOTHER GOOSE RHYMES」だ。ロジャンコフスキーは亡命ロシア人画家で、最終的にはアメリカで多くの作品を残し、コルデコット賞も受賞している。その生涯と作品については、個人的に興味を持っており、ブログ「ロシア絵本的日常」でも取り上げたりしたのだが、アメリカに行ってからの作品については、あまり知らなかった。でもMさんは、そのアメリカでの彼の作品を何冊もお持ちで!私は驚きつつご自宅で大喜びで歓声付きで見せていただいたのだが、その中からこの絵本をご厚意で譲っていただけることになったのだ。1958年!刊。

Mさんによると、今回いただいた絵本はどれもダブルでお持ちだったそうだが、それぞれに思いがあり物語があってMさんの元にやってきた絵本たちだ。それを簡単にいただいていいのか、ということはある。でも、カランダーシの部屋に置いておくことで、これらの絵本が活きれば嬉しいとのお気持ちをうかがい、それなら、ということでありがたく頂戴することにした。
どの絵本も普段中々目にすることができない絵本だ。カランダーシの部屋にいらして是非是非ご覧いただければと思う。っていうか見た方がいいですよ的な絵本たちだと思う。
そういえば、カランダーシの部屋は、家具を始め、見渡すといただいたものが多い。なんとありがたい空間なのか…あらためて感謝しなくてはと思う。
そして、それらを活かしてゆかなければなあと思う。ぼーっとしているように見えるが、そういう意識ではいるつもりだ。もちろんあらゆる意味でパーフェクトな、空間ではないし、いや、パーフェクトな空間って何だとも思うが、ロシア絵本、ロシア、絵本などというものに対する思いはそれなりにはこもっている空間なのではと思っている。そして、それは皆さんからお寄せいただいたお気持ちによるところは大きいのだ。

オープンルームにいらしてそのあたりも感じていただけると嬉しい。(直)


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