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3/29 チャルーシン 生命の記録

2018年03月29日

まだサイトにはあげていないのだが、エフゲーニー・チャルーシンの伝記を入荷している。作品集ではないので文字数多目の読み物だけれども、収録されている絵の動物たちが大変素晴らしく、見入ってしまう。チャルーシンはその観察眼と写実性にとんだ表現で動物を描く画家の第一人者である。この書籍には、個人的に絵本で見たことのない絵も多く、チャルーシン再発見というか、あらためて動物を描くこととはどういったことなのかを考えさせられる内容なのではと思う。そこに描かれているのは生命の塊。生命の記録。生命が持つ緊張感と迫力が伝わってくる。たった一羽のひよこが歩いている姿から、生命力にあふれた喜びと、そして同時に小さな生き物としてのどうしようもない弱さ、はかなさも伝わってきて、うーむと唸ってしまう。

感動したのは、絵だけではない。自身の写真も収録されているのだが、エフゲーニー、ニキータ、ナターリヤと動物挿絵画家三代の写真は貴重だ。またチャルーシンとヴァスネツオフと、なんとレーベジェフ!が腕を組んで!!写っている写真もある。これらの写真が心を打つのは、芸術家として大変な時代を生き抜いてきた彼らの、やはり生命の記録でもあるからだろう。と思う。(直)


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