ダイアリー

1/9 ロマンティック

2019年01月09日

昨晩9時からBS日テレ「ぶらぶら美術・博物館」という番組を見た。今回のテーマは「感じる!読み解くロシア美術「ロマンティック・ロシア展」。
この番組、レギュラーは山田五郎さんにおぎやはぎさん。そして高橋マリ子さん。解説者として今回は「怖い絵」の著者の中野京子氏も加わり、中々賑やか。
おぎやはぎさんたちは、ロマンティックというワードにこだわっていて、作品を見ながら、どのあたりがロマンティックなのさ?的つっこみをしていて、それに対する解説に納得したようなしないようなところもあったのだけど、最終的にふんだんに?ロマンティックな解釈ができるクラムスコイの「忘れえぬ女(ひと)」まで行くと、よし、ロマンティック要素は満たされたぞ的な様子になったのが面白かった。

図録にもあるが、この「忘れえぬ女(ひと)」が描かれた頃は、アレクサンドル2世が暗殺されて2年後。3世による厳しい反動政策が始まっている。この絵の空気も重いように思うし、黒い瞳には涙が見える、と聞けば「アンナ・カレーニナ」説がどうなのか、は別にしてもどうしても悲劇を予感してしまう。でも、薄い皮膚を通して赤らむ頬や、眉毛のカーブ、きっちりと仕立てられた外套に滲み出る身体の丸みや背筋を伸ばした姿勢からは、逞しさのようなものも感じられる…。
物語性のある本当に美しく印象深い作品だと思う。
今回、今展で実物を見ることができたのはよかったし、絵の前から立ち去り難くしばらく見入ってしまった。
会期中また会いに行こうと思うっている。

さて、番組では、最後に出演者が並んで挨拶をするという場面があった。よく見ると、おぎやはぎさんたちの肩越しに、ミュージアムショップにディスプレイしていただいているカランダーシ刊「うさぎのいえ」がちらっと見えてドキッとして嬉しくなった。これぞ、個人的にはとてもロマンティックな出来事ではあった。(直)

渋谷東急Bunkamuraロマンティックロシア展は27日まで。館内ミュージアムショップのナディッフモダンさんにはロシア関連書籍や雑貨が大集合。こちらも見応えたっぷり。
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/18_russia/





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