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6/21 ババヤガ

2025年06月21日

蒸し暑い日が続いています。今日はもう夏至です。
庭では何種類かの紫陽花が咲いていますが、確か柏葉紫陽花が一番先に咲いて今尚綺麗ですし、やっと小さな蕾が顔を出した別種株もあり、まだまだ楽しめそうです。

今年は地植えの百合のひと株が私の身長を越える程大きくなり、蕾をつけました。昨秋鉢に植えた二つの球根も順調に育って、こちらも蕾をつけていますから楽しみです。

最近、英国推理作家協会のゴールドダガー賞の最終候補に残って話題の『ババヤガの夜』(王谷晶著)と『BUTTER』(柚木麻子著)を読みました。

『ババヤガの夜』は先日の広島行きの新幹線で一気に読んでしまいました。こちらはもちろんタイトルが気になったのは言うまでもありません。ババヤガとはロシアの民話に登場するバーバ・ヤガー(Ба́ба-Яга́)のことでしょうから、ストーリーとの関連性に興味津々だったのです。

「血が逆流するような描写と大胆な仕掛けで魅せる不正出のシスター・バイオレンスアクション」という帯文は間違いではないでしょう。その中でババヤガは、主人公が昔話で聞いた存在として登場し、最終的に大切な意味合いを持ってストーリーを着地させます。小説の中ではババヤガという言葉は出てきません。鬼婆という言葉で表現されていました。

うんざりするような閉塞的で血生臭い世界の描写の連続の中に、ババヤガという一般的には多分わかりにくい神秘的なファンタジー要素を盛り込むことで、文学としての奥行きの構築に成功したと思いました。面白かったです。

『BUTTER』はロシア関連は関係ないのですが、各方面での高評価は納得の、こちらも面白い小説でした。この2冊は全然異なるタイプの小説でありながら、この社会、世界で女性が生きてゆくことの難しさが浮き彫りになっており、その意味では共通点があると思えます。そしてそれが翻訳され、英国で人気を博してしいるのは興味深いことです。余談ですが、この小説のおかげ?で我が家ではちょっとしたエシレ・バターブームが起きました。

新しくロシア絵本を紹介しています。なかでも『木の絵本』は魅力的な絵本です。木の形になっていて、ページを開いて立たせることもできるのでお部屋に飾れます。

それぞれのページにも仕掛けがあって、キツツキが木を叩いたり、ハヤブサが木のてっぺんに登ったり、小鳥のたまごが雛になったりが操作できます。

くりぬきの覗き穴もあったり、地下の世界も教えてくれます。一本の木と共に生きる生き物たちの物語をこの絵本を捲ることで知ることができます。

とても凝っていて素敵な絵本です(直)



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