訳文付き!日本で発見された奇跡のコレクションを高度印刷技術で復刻!
チュコフスキーの詩を訳文で楽しめます!
アヴァンギャルドの軌跡を是非お手元で
・発行=淡交社 監修=沼辺信一 翻訳=鴻野わか菜
アートディレクション=秋田寛 制作=@ミュージアム
・オリジナルボックスはつきません。紙ファイルケースサービス。
・厚紙ホッチキス冊子仕上げ・紙製個別ファイル収納・翻訳文、解説付き
・コルネイ・チュコフスキー=詩 V・トワルドフスキー=絵 1928年頃5版/初版:1924
意地悪なフェドーラおばさんのもとを逃げ出す家財道具たち。子どもたちはこの展開に目を丸くしながらも楽しむはず。詩を書いたチュコフスキーは子どもの本にノンセンスと空想が必要だと熟知していたとパンフにあります。なるほど、の絵本です。
以下、復刻シリーズパンフレットより
「革命を経た1920年-30年代のソヴィエト(ロシア)では、新しい国づくりに燃える若い画家・詩人たちがこぞって絵本の制作に携わり、未来を担う子どもたちに多きな夢を託していました。粗末な紙に刷られ、ホッチキスで留めただけの薄い小冊子ながら、目にも鮮やかな挿絵・心躍るリズミカルな展開は多くの読者を魅了しました。
ロシア・アヴァンギャルドの成果を注ぎこんなこれらのモダンな絵本は国内のみならず、パリやロンドンでも注目の的になり、20世紀絵本の流れを方向づけることとなります。しかしながら、1930年代後半になると国家の厳しい統制によって、これらの革新的な絵本は発行不可能となり、国内から姿を消していきます。そして綺羅星のごとき絵本たちが再び歴史の表舞台に登場することはありませんでした。
この「幻のロシア絵本」復刻シリーズは、20世紀の日本を代表する画家、吉原治良(1905-1972)が、1930年代にリアルタイムで収集した約80冊のコレクションを核に企画された展覧会「幻のロシア絵本1920-30年代」(2004年、芦屋市立美術館ほか)に関連して刊行されました。
歴史から消えたはずの絵本が遠い日本で大切に保存され、いま70年の時と経て、デジタル技術で鮮やかによみがえったことは、ひとつの奇跡といっても過言ではないでしょう」
沼辺信一
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◆コルネイ・チュコフスキー(1882〜1996)
父親のいない貧しい家庭環境で育ち、チェーホフに魅せられ、アメリカの詩人たちに共感をおぼえながら、思想・文学の両面で開眼。ゴーリキーのすすめで子どもの作品を書くようになる。その人気の作品から「ロシアの子どもたちはチュコおじさんの『わに物語』で育つ」と言われるほどになる。また童詩などの創作にはげむ一方『2歳から5歳まで』『中学生』などの著述、また評論家、エッセイスト、翻訳家としても業績を残し、1962年にレーニン賞を受賞しています。作品に「ごきぶり大王」「あらうよバシャザブーン」(以上偕成社)など。