2026年06月13日

梅雨らしい日が続いています。家の壁際の片隅の擬宝珠が今年も花を咲かせ始めました。決して条件の良い場所ではないので申し訳ないと思っていますが少しずつ株が大きくもなっています。

申し訳ないと言えば、今年もアイビーを植えているハンギングの鉢で捩花が一つだけ健気に花を咲かせました。昔は地面で咲いているのを見かけていましたが、工事などを経てその場所もなくなり、絶滅してしまったかと思っていたのですが、どうやらこの鉢に種が飛んでいたらしく、ひと株だけ生き残っているのです。

この鉢にはいつの間にかスミレの株もいくつか定着していて春に花を咲かせます。昔の庭の記憶を凝縮したような不思議な寄せ植えです。ギュウギュウ狭くて申し訳なく思ってもいるのですが植え替えが上手くいくのか自信もなく見守っています。

近江屋さんのさくらんぼのタルトをいただきました。前回、いちごのケーキをいただいた時は中東関連で箱の絵の印刷はなかったのですが、復活したようです。

先週、クニーシカの会の講師をしていただいているナディア・コズリナさんの公開講義が早稲田大学でありましたので行ってきました。テーマは「ソ連におけるパフォーマンス・アートー鉄のカーテン崩壊前に開かれたもうひとつの現実」というものでした。

1930年代後半以降、社会主義リアリズム以外の表現が禁じられアーティストたちは芸術家同盟に登録しないと絵具も与えられないし美術展を開くこともできない状態でした。そんな中で、限られた人たちにしか届かないし絵画や彫刻のように後世には残らないけれど、パフォーマンスという表現方法でアクションを起こす芸術家たちがいたこと、そしてその具体例について紹介と説明がありました。
1974年有志により開催された野外展示会が当局によりブルドーザーで破壊された事件は世界にも報道され衝撃を与えましたが、そういう時代にあって、行動するアーティストたちはグループを作り、家の中に巣を作り巣篭もりをしてみたり、地球の反対側に向かって穴を掘ったり、森に出かけて謎の遊びをしたり、突如プラカードを掲げてみたり、演奏会の舞台に馬を連れてきたり…多様な実践を繰り広げたのです。
これらの試みは儚い試みであったのでしょうか。ある人々たちからすれば、一見それらはあたかも何もなかったかのように見えるかもしれませんが、彼らは閉塞の中で芸術の新しいあり方を提示しましたし、何よりも創造を諦めなかったという事実が私は大切だと思っています。彼らが残した波動の軌跡は多くの示唆を含んでいますし、アートとは何かという問いも含めて今後も意識してゆきたいです。

ロシア絵本を紹介しています。コナシェーヴィチ画『マルシャーク作品集ーこどもたちへ』について下記商品紹介文です。InstagramやYouTubeで時差がありますが、中身も少しご紹介しています。

アヴァンギャルド絵本の時代から1959年までのマルシャークとのコンビで作られた作品集です。
コナシェーヴィチは1888年生まれ。レーベデフと共にロシア絵本の黄金期のダブルセンターをつとめた画家です。ビリービンと同じく「芸術世界派」出身で、こどもはリアリストであるとの見解から、正確でディティールにこだわりながらもわかりやすさに注力し、ストーリー展開を映画に参考にするなど絵本の革命を推し進めてゆきました。


やがて表現の世界は暗い雲に覆われてゆき、仲間たちや芸術家たちの悲劇や苦悶を目の当たりにします。その時代の真っ只中にありながら、こどもたちには楽しく明るい世界を届けようとマルシャークと共に真摯に取り組んだ作品の数々が網羅された作品集です。
代表作『火事』や珍しい日本を舞台にした作品なども収録。