おすすめロシア絵本コーナー
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ロシア絵本的日常【ダイアリー】
8/29 カンディンスキー
コオロギが鳴き始めました。このところ災害も多く、穏やかとは言い難い夏の終わりです。
 お休みの間にタカサゴユリが咲きましたと言いたいところですが、どうやらこの花の本当の名前はタカサゴユリとテッポウユリの交雑種のシンテッポウユリらしいことが分かりました。
 暑さに耐えて来た私の秘密の庭の花たちは、ここに来て雨も多く朝夕凌ぎやすくなったせいでしょうか、生き生きとし出しだして嬉しいです。

 少し前になりますが、宇都宮美術館で開催中の「ワシリー・カンディンスキー 世界は鳴り響く」展を見に行ってきました。緑豊かな郊外に建つ美術館のゆったりとした環境は大ぶりの作品を鑑賞するのにふさわしく、芸術とじっくり向き合う濃度濃い時間を過ごせました。
 1866年モスクワで生まれ、法学と経済を学び、芸術に関心を寄せるようになり、30才で画家になるためミュンヘンに渡り、ユーゲントシュテイルの影響も受けながら生み出した初期の油彩の風景や木版画の数々など、多彩は芸術表現は「その先」に進むカンディンスキーにとってなくてはならなかった活動であることは納得ですし、内面の発露として彼が絵筆を握ったことは必然であったのだなぁと、その才能に目を見張りました。
 そこから抽象への道を拓いてゆくわけですが、その礎にあるカンディンスキー第一著作『芸術における精神的なもの』の理論の中の、内的必然性に従うこと、しかも熟考した作品=コンポジションという考え方を提唱し、「青騎士」という活動も始めた時期の作品は、具象から抽象への行きつ戻りつの移行の軌跡が見てとれて大変興味深いものでした。
次のコーナーでは、日本画家たちにいかにカンディンスキーが多大な影響を与えていたことにあらためて驚かされましたし、当時の画壇で抽象絵画が大きな唸りとなっていたことがよく分かりました。
 そして、次のロシア構成主義時代を経てのバウハウス時代の作品群では、幾何学性、円を取り入れた、いわゆるこれぞカンディンスキーという作品群をたくさん見ることができ、ここで私は、言葉にするのは難しいのですが、絵から音楽が聴こえてくるような感覚を得て、展覧会のテーマである「世界は鳴り響く」という概念を身をもって理解するに至ったわけですが、バウハウス閉校移行のパリでの作品では、さらにもっと音楽を感じながら作品を楽しめました。この時代の作品の中でも「活気ある安定」という作品がとても気に入ったのでしばらく椅子に座って眺めました。
解説書の中で「直観と理知との美しい矛盾」という言葉を見つけましたが、カンディンスキーが理性を持ち理論に裏付けされた抽象性という道を編み出したのは、私は彼が若い頃美術学校などで学ばなかった独学の芸術家であることが大きのではないかと思いました。自ら理論を立ててそれに即して新しい表現を開拓してゆくっていうのは特にロシアの当時の美術教育のメソッドに乗ってしまうと難しかっただろうと想像するからです。

 たっぷりとした広さのある美術館だからこそ、たくさん歩きながら多くの作品に邂逅できありがたかったですし、だからこそ作品が奏でる音楽も聴けたように思います。ハードカバーの図録は一旦完売したらしく充実の内容です。カランダーシの部屋の資料本と共にページをめくり展覧会を回想します。
 木々の緑が美しいレストランも素敵でした。
Instagram
https://www.instagram.com/reel/Dcn_ziKyRwX/?igsi=dWlmaXV5aXlxcjZ6
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◆ご案内&お知らせ◆
*カランダーシとはロシア語で「鉛筆」という意味です。音の響きが好きなことと素朴でアナログなところが絵本の世界と通じるのではないか…と思って店名にしました。
*карандаш(カランダーシ)オープンルーム以外の土日祝日休み。ご注文は自動受付。
お問い合わせ先:メール=lucas705karandashi(a)gmail.com.((a)は@に変換願います)電話=03-3399-4137(FAXも)
*群像社友の会会紙『群』に「ロシア絵本と共に カランダーシの10 年』を執筆しました。
*板橋区立中央図書館ボローニャ子ども絵本館の外国語お話会にてロシアのお話をしています。
*公益財団法人・国際文化フォーラム「ときめき取材記」https://www.tjf.or.jp/tokimeki/に東京女子大学留学生からのインタビュー記事掲載。
*出版部門サイトhttp://karandashi.jp
*ブログ「ロシア絵本的日常」http://lucas705karandashi.blogspot.jp/2016/10/blog-post.html
*Dear overseas cusutomers=http://karandashi.ocnk.net/page/6
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