ビリービンの美しい絵と凝ったページデザインを楽しめる充実の1冊です!
日本語タイトルリスト付き。
・210mm×265mm・86ページ・ハードカバー・2009年発行(原画はすべて1900年初頭に描かれたものです)
ロシアの古くから伝わる代表的な民話6篇を収録。
★「うるわしのワシリーサ」★「マリヤ・モレーブナ」・「イワン王子と火の鳥と灰色オオカミ」「白い鴨」「アリョーヌシカとイワーヌシカ」★「サルタン王物語」
★は切手額があります。
ロシア絵本史の偉大な星、ビリービンの美しい絵を気軽に楽しめる1冊。ビリービンが情熱を傾け取りくんだロシア民話の挿し絵の仕事をぜひごらんください。この一連の作品でビリービンは確固たる業績を残しました。その中でも「サルタン王物語」はビリービン最高の作品ともいわれています。
民話の世界を、風俗描写などの巧みさはもちろん不気味さや残酷さも含めて描ききり、また格調ある仕上がりにしており、芸術性の高さは一目瞭然です。
緻密な縁飾りや抑えた色調がロシアの民話の神秘性を一層高めます。弊店の「プーシキン民話集/ブイリーナ(英雄叙事詩)」にも「サルタン王物語」は収録されていますが、この「入り江のほとり」は凝ったブックデザインを堪能できます。
…………………………………………………・……
イワン・ビリービン
(1876〜1942)
画家、舞台装置家。ペテルブルク生まれ。大学時ドイツ留学。イリヤ・レーピンに師事。ヴァツネツオフのロシア英雄叙事詩画などを見て衝撃を受け、以後ロシア民話や中世を作品に反映させるように。「芸術世界」の一員として民話画を描きはじめ、1901年から03年までに当時の印刷技術最高峰の国立印刷所から「うるわしのワシリーサ」など6冊の民話絵本を刊行。その後もロシア細密画、イコン画、ルボークなどの要素を取り入れ、アール・ヌーヴォーや浮世絵の影響も受けつつ、豊かな民族描写力、装飾モチーフのデザインセンス、美しくも落ち着いた彩色で描かれた美しい絵本を発表。オペラやバレエの舞台装置デザインでも活躍。ロシア革命後はエジプトやフランスにも滞在し、帰国後、36年からペテルブルク芸術大学教授。42年、ドイツ軍に包囲される中、防空壕の中で66歳で亡くなりました。