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商品詳細

ロシア絵本・ビリービン画「蛙の王女」

販売価格: 1,980円(税込)
ビリービンの民話絵本。

ソフトカバー 光沢紙 12ページ 245✖️320

【ダイアリーより】
ビリービンの「蛙の王女」。大判でとても見やすい。印刷の色も落ち着いている。お話は、3人の王子の兄弟が一斉に矢を放ち、それぞれ落ちたところの娘を妻に迎えよという父親の言いつけに従った結果、長男と次男はふさわしい娘のところへ矢が飛んで行くが、末っ子のイワンの矢は沼に落ちてしまう、というところから始まる。

イワンの矢を持ち、イワンに微笑みかける1匹の蛙。なんてこった…というがっかり感と蛙に対する嫌悪感が半端ないイワン王子が蛙と対峙している挿絵がリアルでいい。本当に嫌だなぁーという気持ちが半開きの口元からも伝わる。

実はこの蛙は父親により蛙の姿にされたワシリーサという美しい娘なのだが、この時は知る由もない。

背景はまだ若い白樺の林。多分沼地が少しずつ乾いて木が生える土地となっているのだろう。もみの木のまだ幼い苗木も描かれている。まだ木の高さあまり高くないので沼まで矢は邪魔されることなく飛んできたのだろう。

周りの縁飾りの花はその花や葉の特徴から勿忘草(の仲間の一種)と思っている。この花はロシアでも親しまれており、湿った場所を好むという。ビリービンがこの花をここに描くことはとても自然なことと思えるのだ。(直)







イワン・ビリービン
         (1876〜1942)

画家、舞台装置家。ペテルブルク生まれ。大学時ドイツ留学。イリヤ・レーピンに師事。ヴァツネツオフのロシア英雄叙事詩画などを見て衝撃を受け、以後ロシア民話や中世を作品に反映させるように。「芸術世界」の一員として民話画を描きはじめ、1901年から03年までに当時の印刷技術最高峰の国立印刷所から「うるわしのワシリーサ」など6冊の民話絵本を刊行。その後もロシア細密画、イコン画、ルボークなどの要素を取り入れ、アール・ヌーヴォーや浮世絵の影響も受けつつ、豊かな民族描写力、装飾モチーフのデザインセンス、美しくも落ち着いた彩色で描かれた美しい絵本を発表。オペラやバレエの舞台装置デザインでも活躍。ロシア革命後はエジプトやフランスにも滞在し、帰国後、36年からペテルブルク芸術大学教授。42年、ドイツ軍に包囲される中、防空壕の中で66歳で亡くなりました。

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