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ホームダイアリー12/10 きつねとネズミ
ダイアリー
12/10 きつねとネズミ
2019年12月10日

ご近所の紅葉を見て楽しんでいる。きれいだなぁと思う。ありがたいことだ。

さて、ビアンキ作/ヴァスネツオフ画「きつねとネズミ」。ロシア絵本では珍しく?表紙のデザインがスッキリしている。背景も白い。そしてこのきつねの躍動感!何だろう、この感じ、どこかで見たような…あ、北斎の富嶽 三六景神奈川沖浪裏だ。ホント、まさに波のようにネズミに飛びかかろうとしているところだ。

お話は、きつねから身を守るために穴を掘り地中に家を構えたネズミ。それにちょっかいを出すきつねとネズミの攻防戦が会話形式で進んでゆく。

ヴァスネツオフが描くとネズミの地下の家が素敵だ。寝室に食物貯蔵庫もある。とても居心地がよさそうだ。

諦めないきつねの描写もまた魅力的。すっと後ろ足で立っていて、ネズミとの大きさの対比がはっきりしている。目も大きく表情がよくわかり、ひきつける。それにしても大きな尻尾だ。そして、ヴァスネツオフはこのきつねに、黄色い水玉模様をつけたり、丸粒で身体の輪郭を縁取るなど、目立たせるためのデコレーションを施している。

背景も白いので、きつねの存在感は際立っている。地面がとても密にお花などの描き込みがあり賑やかなので、バランスをとったのだろう。また、見ているだけで、ストーリーがわかるし、小さな子どもたちにもきっととてもわかりやすい絵本だと思う。

来年はネズミ年。この絵本も素敵なネズミ絵本だとしておすすめしたい。
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