美しいロシア絵本の世界を是非お手元でお楽しみください。
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2025年02月15日




久しぶりにみなとみらいに出かけました。海を見るのもそういえば久しぶりでした。風はまだ冷たいですが日差しに春を感じる午後のひとときでした。

水栽培のヒアシンスの花が咲き出し良い香りです。花茎が曲がらないようにと考えて毎日瓶の角度を変えていますが効果はあるように思います。ピンクと紫、それぞれ個性のある咲き方で面白いです。

ロシア語の先生と今度はプーシキンの『金鶏物語』を読むことにしました。私はビリービン版絵本を使いますが、あらためてその美しさに目を見張っています。それまでの民話絵本とは異なる太い線を用いた様式的な絵柄が特徴です。私は風刺を込めた王様の表情に注目して読んでゆきたいと思っています。

新しい絵本を紹介しています。『すずめさん、どこでお昼ご飯を食べたの?』はマルシャーク作のお話絵本です。一羽のすずめが動物園の様々な動物のところへ行き、少しずつお裾分けをいただくというお話です。邦訳版もあります。(たしろちさと文/絵、福音館)

ページを捲るたびに迫力ある愛嬌たっぷりの動物がバーンと飛び出してきます。画家のリヤ・マイロヴァは、きっと子どもたちそして大人たちの笑顔を想像してこの絵本をデザインしたのでしょう。すずめは紐がついた栞としてどのページにも登場できますからお話絵本としてとても楽しい使い方ができます。本当にカラフルでユニークで魅力たっぷりの絵本です!(直)







2025年02月07日



息子が予約してくれていた京都の村上開新堂さんのクッキー缶が届きました。香ばしい香りのクッキーはほっとする味わい。コーヒーとよく合います。

1月中ににお誕生日を迎えた夫と娘のお祝い会を吉祥寺のカフェロシアさんでしました。いつも同じメニューを選びがちなので今回はきのこのスープや魚のスープのウハー、ジョージア料理のハルチョーやシュクメルリ、タバカ、それに柘榴のワインなども頼んでみました。どれもとても美味しかったです。月イチで歌を披露している混生コーラスグループ「花の輪」さんがハッピーバースデーを歌って下さりよき思い出となりました。

新しく絵本を紹介しています。『真ん中が水色のお花』はチョークのお話です。ソ連時代、子どもたちは集合住宅の周りのアスファルトにチョークで絵を描いてよく遊んでいたようです。私のロシア語の先生もポケットにはいつもチョークの箱を入れていたと言っていました。

現在でもアスファルト用のチョークを売っているようですから、こういう遊びはポピュラーなのかもしれません。この絵本では、冬の間じっとしていたチョークたちがアスファルトの上で思い思いに絵を描き始めますが…というお話です。

挿絵はマリヤ・プチェリンツェワ。1989年生まれの今後に期待したい芸術家です!カランダーシでは以前子守唄の絵本を扱いました。優しい色彩と柔らかな線がほのぼのとした印象を与えてくれます。この絵本は小さなチョークたちが愛らしく、春を待つ気持ちが伝わってきます(直)








2025年02月01日

2月になりました。雪が降るかもしれないという予報ですが、確かに2月の頭頃って雪が降りがちです。さて、どうなるのでしょう。

薔薇が咲きました。ちょっと長い枝を残していたらいつの間にか蕾がついてゆっくりゆっくり時間をかけて開きました。冬に花を咲かせるのはあまり良くないことかもしれませんが、冬枯れの殺風景な庭にまるで蝋燭の火が灯るように咲いた花に元気をもらえて感謝してます。

書店でたまたま見つけて購入した『ダーチャ…失われてゆくソビエト時代の小屋とコテージ』(写真/フョードル・サヴィンツェフ、エッセイ/アンナ・ベン、グラフィック社)。この本にも書かれていますが、ダーチャとは何であるかを説明するのは難しいのですが、簡単に言えば別荘、別宅みたいなもの。そういうとお金持ちだけのものみたいですが、ロシアの一般の人々からもちろんお金持ちの人まで、国から土地を貰い受けたり借りたりして郊外に建てた家のことを指します。

ただ、ダーチャもロシアのことですからご多聞に漏れず、歴史的、政治的、地域的な影響を受けまくりでその実態はとても複雑であることがアンナ氏の文章を読んでもよく分かります。まあ、そう言う背景は置いといてとにかくソ連時代に建てられた木造の創意工夫にあふれた個性豊かなダーチャが今存亡の危機にあるので記録として残さなきゃと言うのがこの本の大きなコンセプトです。

木造の古いダーチャが壊され新築する場合は、石材を使ったり手入れもしやすいプレハブ様式のものなども出てきているそうで、それはそれで仕方ないことかもしれないけれど、写真家のサヴィンツエフ氏は先を見据え、古い木造ダーチャの修復、新しく木造で建てる技術の継承こそがロシアが持つ豊かな文化的価値の復元になると活動を続けています。

写真を見ていると奇想天外とも言える形のダーチャに目を丸くします。でも、それは限られた材料で作らないとならなかったからこそのデザインの可能性もあると知ると本当にどの家に対しても拍手喝采をあげたくなります。ロシア人の美意識ともの造りの真髄ここにありと感じ入ります。

不思議なのは、見たこともないようなお菓子の家みたいな家や小さな宮殿みたいな家を見ていてに何故かものすごい懐かしさと親しみとを感じることです。それは木で作られた家だからですね、きっと。そういえば板張り外壁の建物はこのあたりでは最近ほとんで見かけなくなりました。(実は散歩コースに2箇所ほどそういう建物があってずっと長持ちして欲しいものだと全く勝手ながらいつも思っています)

新しい絵本を紹介しています。『雌鶏あるいは地下帝国の住人たち』はロシアでは魔法物語としてよく知られています。格調高く美しい挿絵はゲンナージ・スピーリン(1948〜)。ルブリョフやブリューゲルを崇拝し、精密でクラシカルで優美な独特の世界観で見る者を魅了しています。彼は1980年代からドイツやアメリカの出版社と仕事をしており1992年からはアメリカで暮らしており、アメリカでも高い評価を得ています。

魔法のお話ですが、スピーリンはこの芸術的な挿絵を下絵なしで描くそうですからこちらこそ魔法を使っているのではと思ってしまいます。多感な少年の表現にも注目です。贅沢な美の世界を堪能できます(直)

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