美しいロシア絵本の世界を是非お手元でお楽しみください。
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2019年12月
ダイアリー:28
2019年12月27日

カランダーシは今日が仕事納め。今年も大変お世話になりました。今年も少しずつでもロシア絵本の世界を皆さんにお伝えすることができたのなら幸いだ。

カランダーシの皆さんへのアプローチの基本はサイト運営とオープンルームだが、今年は他にも色々な展開も。まず、トレチャコフ美術館展ショップへ書籍の提供をさせていただり、カフェ・リンさん、おばあさんの知恵袋さんにて「セリョージャとあそぼう!」原画展やトークイベントやワークショップ開催をさせていただいたり、またロシア絵本を翻訳するクニーシカの会の発足、後半はイーゴリ・オレイニコフに注目したカランダーシなりの発信など。また、オープンルームは益々大切な交流の場になってきたように思う。個人的には絵本研究会を通しての様々な学び、そしてその研究会としての絵本学会にての研究発表をさせていただいた事、また今年はあちこち国内、都内問わずわりと出かけたように思う。
総合的に初めての事も多く、緊張や不安もありつつの歩みでもあったのだが、皆さんに助けられ、励まされ、手応えを感じることも多いありがたい1年の歩みであったと思う。本当に感謝だ。あらためて御礼申し上げたい。
来年もロシア絵本の世界を元気に伝える日々を送りたい。よろしくお願いします。



以下は今日のできごと。
プーク人形劇場「12の月のたき火」公演、今日が年内最終日ということで、駆け込み鑑賞してきた。劇場内には冬休みの子どもたちもたくさん!賑やかな雰囲気の中、開演を待った。

母親にいじめられてかいるマルーシャが大晦日の吹雪の森に苺を摘みに行かされて…。スロバキアのお話が原作で、ロシアのマルシャークのものとはまた少し違う内容だが、無理難題を12の月の精たちに解決してもらうところは同じだ。

演者さんたちのよく響く声の演技の表情の豊かさ、形態も様々な人形たちの巧みな動き、鮮やかな場面転換、音楽やライティングも彩り豊かで、お話の世界にすっとひきこまれた。舞台との近さもいいな。とても素敵な時間を過ごさせていただいた。

プークさんは今年90周年だという。パンフレットにある劇団を支えていらした川尻泰司氏(作、演出プラン)の1971年の「人形劇がなによりも大切にしなければならないのは、その作品の中を流れる心の美しさが、豊かにあふれだすことでしょう」という言葉は重く深い。また機会があれば訪れたい。

プークさんを後にすると、次に小田急デパートに寄って「シルバニアファミリー展」を見た。友人がずっとシルバニア関連の仕事をしていた関係で教えてもらったのだ。不覚にも懐かしさにテンションが上がってしまった。小さい女の子だった頃の娘のことを思い出したり。会場は、母娘で来てる方も多く、とっても和やかな雰囲気だった。

というわけで、今日の外出はある意味お人形づいていたのだけど、シルバニアのことを教えてくれた友人とは学生時代、サークルで一緒にそれこそ人形劇とかもやっていたなぁ。そんなことも思い出した。ああ、遠い青春の日々。(直)
2019年12月27日

今年も無事にクリスマスのチキンを焼くことができた。ともあれ、美味しかったし良しとしたい。

クリスマスが終わると、これから年末にかけて何かと慌ただしい日々が始まるなぁと思いながらも、すでに前向きに?あきらめているところもあるなあ。風邪引かぬよう元気に過ごしたい。(直)
2019年12月26日

先日、ご紹介させていただいたマーヴリナの「トロイカ」。Instagramの方で「かこさとしさんの『マトリョーシカちゃん』のよう…」というレスをいただいたので、久しぶりに「母の友」2013年10月号を読み、マトリョーシカちゃんが出来る経緯について簡単にお返事をした。というようなことがあった。

この号では「ロシア絵本の世界」という特集が組まれており、かこさとしさんも登場されてマトリョーシカちゃんのことなど詳しく語っておられるのだ。

マトリョーシカちゃんと、かこさんのだるまちゃんとの関連性についてなどは今号も参考に以前「ロシア絵的日常」http://lucas705karandashi.blogspot.com/2016/06/blog-post.html?m=1にも書いたことがあり、その時もこのページをよく見ていたのだが、今回見てびっくり。

かこさんが、1950年くらいから20年間くらい神田の書店を通して定期購読していたソ連の絵雑誌の名前が「ВЕСЕЛЫЕ КАРТИНКИ」だったということに掲載写真を見て遅ればせながら気づいたのである。

この雑誌は、1956年分をまとめて復刻したものと、そして1968年などのオリジナル版も今年 Mさんより資料として譲りいただいたものが、カランダーシの部屋にある。今までそのことと、かこさんとは全く結びつけて考えたこともなかったのだが、がっちり繋がっていたことを今回知ることとなったわけなのだ。

かこさんはこの雑誌について詳しく語っておられ、とても感心されていたことがよくわかる。この雑誌がかこさんの作品に影響を与えていたであろうことがわかり、あらためて「ВЕСЕЛЫЕ КАРТИНКИ」を見ている。

この雑誌は、とにかくからりと愉快で明るい。ひたすらに子どもたちに楽しさを届けたいと作られていることがよく伝わってくる。遊び心に溢れ、色彩もきれいだ。気取りはないが一定の品位は担保されている。漫画のようなコマ割りや工作仕様など誌面の自由度も高い…。

その素晴らしさは、かこさんがロシア語を読めなくても20年間も魅了され続けてきたことで証明されるのではないだろうか。絵を見てるだけで楽しい。絵を見てるだけで分かる部分も多い。当時のロシアの小さな子どもたちも喜んで見ていただろうなぁと思う。

興味のある方はオープンルームの際に是非ご覧ください!(直)





2019年12月24日

先日のオープンルーム。Iさんご一家も来てくださった。3歳になったMちゃんはこの部屋の消防車がお気に入り。たくさん遊んでくれるのでとても嬉しい。ご家族皆さん元気そうで何よりだ。

Iさんは先日ロシアに行かれたのだが、その際に購入された絵本を持ってきてくださり見せてくださった。オープンルームでは皆さんから絵本を見せていただくことも多く私はとても楽しみにしている。

見せていただいた絵本は2冊。ひとつは、バレエの場面でたどる眠れる森の美女のとても美しい絵本。さすがロシア!である。それだけでも素敵な絵本なのだがさらにこの絵本には音楽が出る仕組みがあり、なんとバレエの場面と音楽が楽しめるようになっているのである。あっぱれロシア!である。ロシア文化の奥行きを感じさせる1冊だ。

また、もう1冊はピーター・ラビットの絵本。ロシア版についてはどこかで見かけたことはあったようにも思うのだが、今まで手にとったことはなかった。中身は同じであろう、とタカをくくっていたからだ。

でも、ページをめくっていきながら驚いた。福音館書店のピーター・ラビット絵本が、言葉は違えども挿絵、テキスト共にそっくりそのまま世界共通と思っていた私は認識不足なのだろうか?そんな展開が待ち受けていた。

つくづくこういう「発見」は、私個人で何回ロシアの書店に行っても、あるいはネットなどで探していてもできないと思う。ピーターに関してはイギリスのお話であることも大きいかもしれない。この絵本についてはこれからよく調べたいと思っている。実は大好きな絵本でもあるし。本当に興味深い絵本たちを見せていただいたIさんに感謝!である。

さて、今日はクリスマスイブ。Mちゃんはプレゼントにアナ雪のお人形をリクエストしているそうだ。願いはかなうのかな。(直)

2019年12月23日

奈良のゆりゆりBooksさんは先日奈良県立図書情報館のクリスマスマーケットというイベントに出店されたのだが、その様子が毎日新聞奈良版12/16付けに掲載されてされたそうで画像を送っていただいた。素晴らしい!

記事を読むと、このマーケットは「旅」をテーマとしていて、ゆりゆりBooksさんは、絵本販売だけではなく、ソ連時代の絵本や切手帳などを展示され、たくさんの人に当時のロシアのこと、文化を伝えられたようだ。まさに「旅」にふさわしい内容だ。

ゆりゆりBooksのオーナーの中田さんは、子ども時代をロシアで過ごされている。帰国後もロシア語の勉強をずっと続けられ、絵本にも詳しい。私が「ロシア絵本的日常」というブログを綴っていた頃から読んでくださっていて、カランダーシのオープンルームを始めた時にすぐ訪ねてきてくださり、以来ずっと交流を続けさせていただいている。

そんな中田さんが奈良で絵本屋さんをオープンされたのは今年の夏。もうあまり上京されないのかなぁと思っていたけれど、嬉しいことに先日いらしてくださり、たくさんたくさんおしゃべりをさせていただいた。

奈良のお店の前には、川が流れ、木々が繁っているゾーンがある。初めての秋、紅葉はとてもきれいだったけれも落ち葉掃きが大変だったようだ。でも、今はすっかり木々は裸になり、店内からバードウオッチングができるそう。川を鹿が歩いていることもあるようで、空気が澄んでいて素敵な場所だ。

この図書館の展示は見たいなぁなんて思っていた。切手帳に興味津々だ。いつかまた奈良に行った時に見せてもらえると嬉しいな。奈良、行きたいなぁ…。(直)

※下の画像はTwitterより。

お店の紹介http://par-ple.jp/life/20190929_yuriyuribooks/
2019年12月22日

「セリョージャとあそぼう!」を発行して1年余り。今年になってご縁をいただき、2度の原画展やトークイベントなどを通して皆さんに知っていただく機会もあり、ありがたい事だった。

そんな中、この絵本で紹介しているロシアの布人形マタンカちゃんについては、ワークショップや、キットを使ってくださったりをはじめとして、独自のアレンジを加えた作り方々などで、とにかく実際に作ってくださった方々、あるいはロシアの参考書籍をお求めいただいた方々、と関心を寄せていただいている事を知る機会も多い1年だった。

また、ロシア絵本を通して楽しい交流をさせていただいているWさんからは、最近「子どもの本の研究会」というところでロシア絵本をテーマに発表をされ、その中でご自分で作られたマタンカちゃんも連れていき紹介をしてくださったとい話をうかがった。

マタンカちゃんは、ロシアの農民たちに古くから伝わる余り布などで作られてきた素朴なお守りのお人形だ。この絵本はそういう文化を知ってもらいたいという絵本でもあるのだが、Wさんはご自身で理解を深め、今やマタンカちゃんを短時間で作れる技術!も会得し、皆さんにそのことを伝えてくださったのだ。とてもありがたく嬉しいことだ。

Wさんは他にも図鑑絵本「森の中で」などなどを取り上げて、ロシア絵本の世界について発表されたとのこと。素晴らしい!
素敵な報告に感謝!(直)

2019年12月22日

オープンルームありがとうございました。
今年最後のオープンルームも無事終わって、次は来年となる。

今年1年この場所に足を運んでくださった方々に改めて御礼申し上げたい。ありがとうございました。

週に一度、絵本を見ていただいたり、選んでいただいたり、お話をさせていただいたり…よき出会いと交流のひとときを持たせていただけるありがたさを今年もたくさん感じながら歩んでくることができ嬉しいことだった。

そして、その交流の中で色々なことを教えていただいたりということも多く感謝している。今日も実は色々教えていただいて、喜んだり、びっくりしたり。

それについては、あらためてこちらで!(直)
2019年12月21日

21日は今年最後のオープンルームです。よろしくお願いします。

さて、金曜日は絵本研究会の方のお誘いで、とある古いビルの会員制書店というものに行ってきた。お店の名前は「ほんやのほ」さんである。

その書店にたどりつくには、ビルの1階で営業している花屋の中を突っ切り、装置めいた登り難い階段を登らなければならない。登ったからといって安心してはいけない。

受付という関所?にて、会員証の発行をそれぞれしなくてはならないのだ。本名、生年月日も店側に晒して初めてその書店の内側に進むことが許されるのだ。ハードルが高すぎやしないか。

いやいや、そのハードルを越えた先にある隠れ家めいたスペースにスリッパを履いて到着したころには、そんなことはどうでもよくなる。ホットカーペットにへたり込み、ひたすら書棚の本と向き合い、今度は、この部屋のプロフィールを知ろうと躍起になるからである。

傾向はあるにせよ、押し付けているわけでもなく、狭いけれど本の圧はない。友人の家のロフトに来たような感覚で本を選べる。

秘密めいた閉じられた場所ではあるが、不思議と空気は澱んでいない。それは多分に店主の伊川さんの素敵で大らかな若さと、それから、その伊川さんが回文の作り手であることに関係づけて考えてみたりするのも面白いかもしれなと思ったり。ひとつの文章を行ったり来たり、行ったり来たり、唱えることで、留まる空気を回し流しているのかもしれない…などと。

とても面白い場所だった。また、いつか。(直)

ほんやのほ https://books-ho.tokyo/
2019年12月19日

NHKラジオ講座「まいにちロシア語」テキスト2020年1月号の見開きのインフォメーションページにてカランダーシ刊「セリョージャとあそぼう!」が紹介されている。何と嬉しいことでしょう!

本日このページの情報協力者である児島宏子氏(翻訳家、エッセイスト)より同号をお送りいただいた。何とありがたいことでしょう!

紹介文には「すべてのロシア人が親しみ、その後の文化活動の原点になる子ども時代の歌や遊び、もの作りを楽しめる」とある。その通りだ。そして、この絵本はきっとロシア人、いやロシアを知る、理解する一助になるはずだとも思っている。子ども時代を見つめる、ということはそういうことだと思う。

私自身、久しぶりにこのテキストを手にしたのだが、会話の舞台はウラジオストク!毎日の雑学コラムも面白い。以前に比べて全体的に文字量が多く、丁寧で情報も豊富との印象。充実の内容だ。

先程の紹介文は「ロシア語学習にもきっと役立つ楽しい絵本」と結ばれていた。そういう捉え方をしていただいて光栄なことだ。感謝。(直)


2019年12月18日

先日農協で小さな水仙の花束を購入して、カランダーシの部屋に飾っている。いい香り。でも水仙はお正月に毎年飾っている花なのでこの香りを嗅ぐと一気にお正月を迎えたような気分になってしまう。いけない。いけない。そんな気分になってはまだまだいけない。

画像はマーヴリナ画の「トロイカ」。ダニラお爺さんとネニラお婆さんが、トロイカ(3頭だて馬車)に乗って、新しいバケツと、サモワールと、スカートをヴァンキノ・フスタニキノという街まで買いに出かけるお話。そしてたくさんの民芸玩具に出会う。

作者の、ナタリア・コルパコワは民俗学者でもあり、この絵本に登場する玩具たちはロシアの各地に伝わる本物の玩具の形状や色、模様の特長を伝えていると考えられるし、マーヴリナもまた民族伝承に造詣が深い。そうしたことからもある意味これは民芸玩具図鑑的絵本とも言えるだろう。

マトリョーシカも登場するが、挿絵部分にセミョーノフ(マトリョーシカの有名な産地のひとつ)産であることがマーヴリナの手書きで書かれていたりするのにも注目だ。

ロシアの民芸玩具が大集合!楽しくて賑やかな絵本だ。(直)
2019年12月17日

今年最後のクニーシカの会。お休みの方もいらしたが、皆さん雨の中お集まりいただいて無事開催することができた。テーブルにはウラジオストクに行った方からのお土産のお菓子などなども並んで華やか。

今日のテキストの箇所の内容は、登場する虫対小人の丁々発止の掛け合いなどもあり、ニュアンスが難しいところだったが、コズリナ先生から、詳しい状況や意味合いの説明があり、何とかうまくはまる日本語を探し合ったり、活気のある会となった。

そして、その後、今日は吉祥寺のカフェ・ロシアでランチ会。本日注目?のウラジオストクに「行きたい!」「よし、行っちゃおう!」という会話も飛び交ったり、サンクトペテルブルクは、略してサンクトと言いがちなのだが、ペテルと言った方が正しいし、通だ、と言った話や、モスクワVSサンクトペテルブルクの実際のところはどうなの?的な話、あるいは昨今のロシアの地下鉄やタクシーの事情などなど、話題は尽きず、賑やかなひとときをご一緒させていただいた。

クニーシカの会はまだ始まって半年余り。ひとつのお話を分かち合えるのはとても励みになるし、先生の意味深い説明がとにかく面白く勉強になっている。物語が生き生きと立ち上がってくる。あらためて感謝!である。

そして、何はともあれ、忙しい中時間を作り参加くださっている皆さんに感謝である。来年もどうぞよろしくお願いします!(直)
2019年12月16日

白百合女子大学の児童文化研究センターから、来年3月7日13時〜開催の「沼辺信一氏講演会 光吉文庫のロシア絵本についてーコレクションの希少性と歴史的意義」のお知らせとポスターを送付いただいた。すでにオープンルームに来た方々などにはお渡ししているが、こちらでもご紹介したい。

同大学に保存されている光吉夏弥の旧蔵書、13000冊からなる「光吉文庫」。そこには1920〜30年代のロシア絵本が良好な状態で61冊もあり「まさに日本屈指の貴重な絵本コレクションにほかならない」とお知らせの沼辺氏の文章にある。

今講演会では、そのコレクションの内容を紹介し「コレクションとしての方向性や歴史的価値を検証し、当時の光吉がそこに何を見出したかを考察する」し、そしてそこから、「児童文学文化が孕んでいた国際性やその影響力」までお話ししていただけるようだ。

コレクションの内容がどんなものなのか、今から相当楽しみである。日本でその時代の絵本を紹介しているのは「ソビエトの絵本」(ジェームス・フレーザー、島多代共編/リブロポート)また沼辺氏も著者である「幻のロシア絵本1920-30年代」(淡交社)などがあげられると思うが、それらに収録されていないものも見ることができるとしたら、…と期待に胸は膨らむ。

また、コレクション自体についての考察は、まさに学びたいテーマでもあるし、光吉夏弥氏についても深く教えていただけるものと、大変楽しみにしている。

講演会は事前の申込みが必要だ。興味のある方々は是非!(直)

白百合女子大学児童文化センター
https://www.shirayuri.ac.jp/childctr/
2019年12月15日

今年もむさしの・多摩・ハバロフスク協会から森林ボランティアツアーinハバロフスク(木を植えよう!)募集のお知らせをいただいた。

伐採や山火事などで危機に瀕しているシベリア極東寒帯林(タイガ)に、先住少数民族の人たちと植林を行うツアーで毎年行われている。

北海道から日本海を隔ててすぐに広がるロシアの森。アムールヒョウやシベリアトラなど野生生物が多く生息する本来豊かな森が人為的な開発などの影響でどんどん痩せて姿を変えており深刻な事態となっている。この森が日本海の漁場の豊かさを支えており、これはとても身近な問題なのだ。

また、アムールヒョウなどはこれまで乱獲によっても絶滅の危険にさらされてきた。このような待ったなしの環境問題に取り組み、森のことを学び、守り育てることの重要性を同協会は提唱し、活動を続けている。

この地方の自然については、パヴリーシン画「デルス・ウザラー」(アルセーニエフ文/群像社)や「鹿よ おれの兄弟よ」(神沢利子作/福音館)などでも知ることができるが、現状はどうなのだろうか、気にかかる。

この地域はまた少数民族の民話の宝庫でもある。(画像はパヴリーシンの民話ポストカード)
そういうことも含めて、一番近いロシアであるこの地域のことを今後もっと知ることができればと思う。(直)

むさしの・多摩・ハバロフスク協会https://mtxa.org
2019年12月15日

オープンルームありがとうございました。次回は21日。

今日もサモワールは湯気をたてて大活躍。熱いお茶をいただけることはもちろんだけど、ソビエト時代の文化を身をもって伝えてくれるとてもありがたい存在だ。

寒い中、訪ねて来てくださる方たちが、サモワールと共に少しでも温かい時間を過ごしていただけたら幸いだ。

来週は、今年最後のオープンルーム。サモワールと一緒にお待ちしています!(直)


2019年12月13日

明日はオープンルーム。暖かいお部屋でゆっくりロシアの絵本をご覧ください。お待ちしています!

画像はオレイニコフの「子どものための聖書物語」より。この絵本は旧約聖書と新約聖書の主だった箇所をまとめたもの。温かく明るい色使いが温かい印象を伝えていると同時に、どのページにも登場し様々な表情を見せている青色の使い方が面白い。注目したい。

イエス・キリスト像は神々しさだけではなく、親しみやすさも感じられるように思うし、色々な動物の登場も、読者となる子どもたちは近しさを感じるのではないか。

それにしてももうすぐクリスマスとは…。
早いなあ。(直)


2019年12月12日

マーヴリナの 「お話の動物たち」。なんと華やかな色。なんとダイナミックな造形。背景も豪華だ。バラやナナカマドの実も従えて青くて堂々としたオオカミの登場だ。

この絵本は文もマーヴリナ作。鶏に呼ばれて次々と夏の庭にやって来る動物はうさぎ、狐、山羊、狼、熊、猫たち。どの動物たちもこれでもか!というくらい個性的で圧倒される。

むせ返るような夏の庭の光景はロシアの色のない寒い冬にこそながめたい絵本でもあるだろう。明るくてきれいな色を見ることは精神衛生にも効果があると思うし、動物たちを見ていると思わず微笑んでしまう。

長らくロシアで唯一の国際アンデルセン賞受賞画家だったマーヴリナ。その芸術的な魅力に触れるには最適の一冊だ。

さて、今日はバスに忘れた荷物を営業所の方々や運転手さんのご協力のもと取り戻すことができた。感謝!

うっかり者の自覚はあるのだけど、買い物をしていくつか荷物を持っていたのがよくなかったのだろう。毎週のように乗っているのにこんなことは初めてだ。気をつけたい。

そんなこんながあった後、気分を変えようと寄り道したカフェではちょうどウクレレの演奏タイムのスタート時間だったようで、お店の方に「ついてますね」と言われた。そうなのか、結局ついていたのか私は。どうもありがとう。である。

ウクレレで聴くクリスマスソングは、陽気なようで、繊細でちょっと切ない響きだった。(直(
http://karandashi.ocnk.net/product/313
2019年12月11日

今朝の朝日新聞の「天声人語」。冒頭、福音館書店の「3びきのくま」のことを取り上げていたので最後まで読んだ。

新潟魚沼の診療所に入っていた3びきのくまののことから、最近のくま事情、それに対応して人間側の対応を改めることの必要性が述べられ、最後は必死のくまに対して警戒を緩められない、と結ばれている。

福音館書店刊では、古くは丸木俊画(こどものとも)絵本もあるが、こちらは「三びきのくま」という数字が漢数字表記だし、トルストイという名前は使われていない(瀬田貞二訳)。また「3びきのくま」表記では、山田三郎画(瀬田貞二訳・ペーパーバック絵本)があるが、こちらもトルストイという名前は使われていない、などから、緑の表紙の表紙にトルストイの名前表記がある、ヴァスネツオフ画(おがさわらとよき訳)絵本のことを引用しているのであろう。

記事では、絵本の物語の概要が述べられ、その後には「子ども向けのクマの絵はかわいらしいのが相場だが、福音館書店のこの絵本は、ぎょろりとした目や赤い舌がかなり怖い」とある。さらに「ときに人間を襲うこの動物のことを、こどもたちに教えようとしているのだろう」と続いている。

個人的に、かわいらしいのが相場って言い切りはちょっと引っかかった。また、ぎょろり、かなり怖い、というのもそうなのかなぁと思ってしまった。

それから、この絵本が描かれたソビエト時代は、社会主義リアリズムしか表現が認められておらず、画家は基本くまは実際のくまらしく表現することを求められており、ヴァスネツオフが特段、くまの怖ろしさを子どもたちに教えるために、こういう描き方をしたわけではないと思っている。

さて、診療所の3びきの母子のくまは、保護団体に引き取られて元気でいるそうだ。(直)
2019年12月10日

ご近所の紅葉を見て楽しんでいる。きれいだなぁと思う。ありがたいことだ。

さて、ビアンキ作/ヴァスネツオフ画「きつねとネズミ」。ロシア絵本では珍しく?表紙のデザインがスッキリしている。背景も白い。そしてこのきつねの躍動感!何だろう、この感じ、どこかで見たような…あ、北斎の富嶽 三六景神奈川沖浪裏だ。ホント、まさに波のようにネズミに飛びかかろうとしているところだ。

お話は、きつねから身を守るために穴を掘り地中に家を構えたネズミ。それにちょっかいを出すきつねとネズミの攻防戦が会話形式で進んでゆく。

ヴァスネツオフが描くとネズミの地下の家が素敵だ。寝室に食物貯蔵庫もある。とても居心地がよさそうだ。

諦めないきつねの描写もまた魅力的。すっと後ろ足で立っていて、ネズミとの大きさの対比がはっきりしている。目も大きく表情がよくわかり、ひきつける。それにしても大きな尻尾だ。そして、ヴァスネツオフはこのきつねに、黄色い水玉模様をつけたり、丸粒で身体の輪郭を縁取るなど、目立たせるためのデコレーションを施している。

背景も白いので、きつねの存在感は際立っている。地面がとても密にお花などの描き込みがあり賑やかなので、バランスをとったのだろう。また、見ているだけで、ストーリーがわかるし、小さな子どもたちにもきっととてもわかりやすい絵本だと思う。

来年はネズミ年。この絵本も素敵なネズミ絵本だとしておすすめしたい。
2019年12月09日

今日はまた気温が下がり寒かった。いよいよ手袋が手放せない季節になってきた。特に自転車に乗る時は必需品だ。失くさないようにしないと。

画像は入荷してきた書籍。いずれも何度目かの入荷だ。
左から絵本の世界の理解が深まり、たくさんの名画も楽しめるフォークロア百科、森の中の小さな動物たちの世界の絵本、古くから伝わる詩やお話を集めたヴァスネツオフ挿絵の本など。よろしくお願いします。(直)




2019年12月08日

天気もよく暖かい一日。学生時代の友人たちと殿ヶ谷戸庭園をゆっくり歩いて紅葉をたっぷり楽しんだ。たくさんある楓が綺麗に色づいていて、午後の陽射しを受けて、それは見事な美しさだった。

それからおばあさんの知恵袋で心尽くしのお料理をいただきながら忘年会。素敵な一日を過ごさせていただいた。感謝。(直)

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