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ホームダイアリー3/8 ルコモリエ
ダイアリー
3/8 ルコモリエ
2025年03月08日



先週末の暖かさから一変して今週は雪も降り寒い1週間でした。そんな中ですがカランダーシのベランダの沈丁花が咲き出しましたし、水栽培のヒヤシンスのピンク色の方は2番花を咲かせくれましたし、ささやかな香りの春を楽しんでいます。

ささまさんの生菓子「草包み」はもち草の新草の香りも濃く口の中に春が広がります。体調のせいでしばらく臭覚や味覚がぼんやりしていたのですが、やっと調子が戻ってきたようです。色々な春の香りがありますが、蓬の香りは特に嬉しく懐かしいものです。子どもの頃は身近な存在でしたが日常的に見かけることもなくなりましたから尚更です。

今週NHKBS「世界ふれあい街歩き」を途中から見たのですが、カザフスタンのアルマトイを訪れる内容でした。出てくる人々はそれぞれロシア語、カザフ語そして確か英語も話していました。郊外のカザフ人の家庭の庭での午後のお茶会の様子が出てきましたが、同居している娘のお婿さんはロシアルーツの人です。当主は愛があれば人種への拘りはない(ニュアンス)と笑っていました。

そのテーブルには200年前のサモワールが置かれて現役!で働いていました。このような家族で囲むお茶の時間の積み重ねがきっとお互いの絆を深め強くしてきたのでしょう。その真ん中にこのサモワールがいつもデーンと存在していたのだと思うと感慨深いものがありました。

新しく絵本を紹介しています。マーヴリナの『プーシキンお話集』は1976年にロシアで初めての国際アンデルセン賞を受賞したタチヤーナ・マーヴリナが素晴らしい挿絵をつけたプーシキンの物語集です。マーヴリナが精力的にプーシキンの作品の挿絵に取り組むようになったのは1950年代でこの10年間に多くの物語集が出版されその功績が60年代に国内外で認められ多くの名誉ある賞を受賞します。70年代に再びプーシキンの作品に取り組み全ての作品に挿絵を描きます。

このようにマーヴリナのアーティスト人生においてプーシキンはとても重要な存在です。当時のロシアの殆どのこどもと同じく幼い頃からプーシキンの詩や物語に親しんできたマーヴリナは「これほどロシア的な詩人はいない」と語っています。マーヴリナはそれまで培ってきた芸術的手法に、イコンやルボークの学びや民藝への探究の成果なども加えてまさに独自のスタイルを生み出しその才能を大きく開花させました。天才的な柔軟な線の軌跡や目を見張るカラフルな色使いやユーモアを交えたキャラクターの造形は今なお世界中の子どもたち、大人たちをも魅了し続けています。

収録されているのは「ルスランとリュドミラよりルコモリエ」「サルタン王物語」「死んだ王女と7人の王子の話」「金鶏物語」「漁師と魚の話(金の魚の話)」「雌ぐまの話(未完)」です。冒頭のルコモリエは文字もマーヴリナが描いおり絵本のように贅沢に見開きで絵が楽しめます。たっぷりとマーヴリナの絵でプーシキンのお話の世界を堪能できる宝物のようなお話集です。






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