2019年07月08日
午後からお声掛けいただいた講演会を聴きに練馬生涯学習センターへ。ねりま地域文庫読書サークル連絡会50周年記念講演会だ。講師はさくまゆみこさん。テーマは「こどもの本にできること」。講演の前には区の教育長(だったと思う)からの感謝状の贈呈もあった。
会場には文庫関係の方が多くいらしていたと思うのだけど、50周年という節目を迎えられた事は簡単な事ではない。本当に日頃の活動の積み重ねに拍手をお送りしなければと思う。
さくまさんの講演会は、子どもと本の関わりについてのデータを踏まえた現状把握から始まり、「一生の趣味」という素敵な項目も付け加えられた読書により培われるものの紹介、そして、とにかく「楽しく読むこと」がどんなにか大切であることを教えていただく。
また、昨今問題になり始めているスクリーンメディアと読書については、スマホによる悪影響についての眼科医からの報告の他、声掛けに無反応な幼稚園児の増加など、スクリーンメディアとの因果関係は今子どもたちが実験台となっているという指摘。何ともおそろしい現実が進行中なのだ。
だからこそ、私たち大人は、子どもたちに本を渡してゆく活動を大切にしていかねば、ということなのだと思う。なぜなら「自分の心で感じ、自分の頭で考えられるようになるため」の「どんな子にもアクセス」できる「本は窓」であるから…。
さくまさんの「アフリカこどもの本プロジェクト」やJBBYの活動にも触れられ、子どもと読書についての本質的なこと、そして未来へ向かう子どもたちと関わる当事者が今知っておくべきことを教えていただいた。(と思っている。以上ざっくりなまとめ方ではあるが…)
いただいたチラシによると、ねりまの文庫の活動の50年の歩みを紹介する展示が区内の図書館で9月から巡回して行われるようだ。貴重な展示になりそうだ。
中野駅からの路線バスは、途中結構狭い道を行き交う人たちスレスレで通っていく。街の息づかいも伝わるその眺めをバスの窓から楽しんだ。雨が降らずよかった。(直)