美しいロシア絵本の世界を是非お手元でお楽しみください。
ホームダイアリー2020年3月
2020年3月
ダイアリー:25
2020年03月07日

ロシアの木製みみずく作成キット。板に身体の各パーツがプリントされていて、それを外してひたすら組み立てていく仕組み。今回も前回の紙製のリアル猫ちゃんに引き続きカランダーシの専門工作担当の娘が作ってくれた。

みみずくのことを詳しく知っているわけではないけれど骨格から嘴、羽根の生え方まで細かいところまでみみずくらしさを追求して作られているのではと思う。

出来上がったみみずくは愛嬌もあり、親しみを感じている。傍らに置いて和んでいる。いい子だなぁと思っている。
説明文には英語もあり。(直)
2020年03月05日

強い風が吹き荒れた1日。頭でっかちのヒアシンスの鉢が倒れたので屋内へ。いい香り。

アヴンギャルド絵本の復刻版。「川では…」。ヴヴェデェンスキーの詩とエヴェンバーフの絵。すっきりシンプルに現実的な景を描きながらも柔らかさと温度が伝わってくるとても素敵な挿絵だ。

優しい日本の薄浅葱色のような水の色を全面に配して静かな川の世界に誘う。その水面に映るパステルの影はあたかも幻のようにも見えるが、読者を情緒に溺れさせるのはこの絵本の目的ではない、そのギリギリのところ、とても抑制の効いた詩情が心地いい。

川は私たちにとってどんな場所なのか。ピオネールの蒸気船が進み、切り出した丸太を浮かばせ、網を仕掛け漁をし、洗濯をする…。この絵本は次々と様々な川の様子を伝える。川の物語はまた人々の物語でもあるのだ。

それにしても、少ない色数の絵ながら、どうしてたっぷりとこんなに豊かで多彩な印象を与えることができるのだろうか。何というかおそれいってしまった。

また、この色合わせ、どこか東洋的な、お着物で使われるようなイメージもあるような気がして。
ということで、この絵本、個人的にはアヴンギャルド絵本の中でも特に好きな1冊になった。(直)
2020年03月04日

ベランダのジャスミンに蕾がつきだしている。嬉しい。楽しみにしたい。

画像はチュコフスキー作の洗面台を擬人化したお話。同じお話の絵本の同じ箇所を3冊並べている。真ん中の絵本が「あらうよバシャザブーン」(2011年、田中潔訳/偕成社)右端が「おふろおばけ」(1983年、ばばともこ訳/新読書社)。左端はロシア語班でアヴンギャルド絵本の一翼を担ったコナシェーヴィチ画だ。

不潔な子どものところへ洗面台がやってきて叱り、洗おうとするも家から逃げだすのだが、ワニに脅されて改心し、戻ってきてきれいに洗ってもらう、というお話だ。清潔の大切さを教えている。

コナシェーヴィチの絵本は1973年版であるが、そのころコナシェーヴィチはすでに亡くなっている。ということはこの絵が初めて世に出たのはいつなのだろうか。残念ながらそれが何年なのかの記載はない。

洗面台のスタイルを見ると、邦訳版2冊は蛇口がついており「おふろおばけ」では温水もでるようだ。そしてこの蛇口が両方とも鼻を表現している。それは1939年にこのお話のアニメが出来て人気を博したのだが、そちらで蛇口=鼻となっており、それが以後定着されているのでは、と思っている。

そして、多分このコナシェーヴィチ版はそのアニメが出る前に描かれていたものなのでないかと推測している。ここで描かれているのは、貯水タンクが前面についており、蛇口ではなく、下から押すことによりタンクから水が出るスタイルだ。これは蛇口スタイルより一般的にみて古いスタイル(なはず)だからだ。

同時にこのタンクスタイルの洗面台を見て、タンクを顔に見立ててチュコフスキーもお話を作ったのではと思う。だって、そんな風に見えるもの。真相はわからないけれど。

現在でもロシアではこの絵本は人気があるようでたくさん色々出版され続けている。洗面台スタイルは変わろうとも清潔が大切なことは変わらないからだろう。

今なら正しい洗い方などを指導してくれる洗面台があったらいいなと思う。
(直)



2020年03月03日

父の老人ホームはやはり原則訪問者は入れないようになった。仕方ない。私のような遠方からの来訪者は相当先にならないと入れてもらえないのではないかと思う。母も高齢だし来月行く予定にしていたが諦めることにした。早く収束しますように!

ロシアの大きなかぶ遊びができるパペット人形をご紹介。おじいさん、おばあさん、孫娘、犬、猫、ねずみとそして主役のかぶ。それぞれ登場人物を手にはめて、みんなでかぶをひっぱって遊べる。

もちろんほかの遊びにも応用できるだろうと思う。パッと明るい色合いとはっきりとしたお顔の印象が特徴の陽気なお人形たちだ。

「うんとこしょ、どっこいしょ」と声を合わせてお話の世界を楽しんでほしい。持ち運べる紙製ボックス付き。(直)
2020年03月02日

ロシア・アヴンギャルド絵本の中でも大変印象深い1冊。こうやって復刻版を手に取れるのは大変嬉しい。

水色の表紙はカバーで、中にオリジナル版が挟み込まれている形態。なるほど、こういう方法があったのかと思う。前後カバー面にはに詩を書いたマヤコフスキーの事、絵を描いたポクロフスキーの事が書かれている。日本の浮世絵についての言及もあり興味深いところだ。

つまりこれは、アヴンギャルド絵本の価値をしっかりと認識し、蘇らせ、きちんとした形で伝えてゆこうという意志のもと作られたものなのがよくわかる。海外の絵本にも多大な影響を与えた絵本の革命についてのロシアの現在のひとつの姿勢を感じとることができるのではないか。

裏面にはマヤコフスキー博物館とロシア国立子ども図書館のお墨付きマークもプリントされている。オリジナルは1927年版で7000部刷られたとある。

マヤコフスキーが子どもたちへ残したメッセージ…灯台のようにあれ!を当時のまま受け取れる貴重な企画絵本だと思う。

邦訳版「海と灯台の本」(新教出版社)もある。(直)
  Powered by おちゃのこネット
ホームページ作成とショッピングカート付きネットショップ開業サービス