美しいロシア絵本の世界を是非お手元でお楽しみください。
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2024年04月21日


今回ご紹介するミトゥーリチ挿絵の『日本昔話』はモスクワの国際こども図書館に行った時にも見かけて以来気になっていました。現地の人からは有名な本だと聞きましたが日本ではあまり知られていないのではないでしょうか。

ミトゥーリチは1925年生まれの挿絵画家です。親日家で66年に初めて来日し数年後には2年ほど北海道に滞在して集中して創作活動を行いました。その後も4回来日しています。2005年には文化交流の架け橋としての功績により旭日賞を受賞し2008年に亡くなりました。

『日本昔話』は当初10万部発行されるほどでした。翻訳はH・フェリードマン。編集にマルシャークが携わっていることは特筆すべきことでしょう。

水墨画を想起させるような表現で描く日本の昔話は当時のロシアの人たちの心にどのように届いたのでしょうか。興味深いです。

庭の春の花のリレーが続いています。ハナニラは終わりシラーが咲き出しました。もうすぐシランが咲き始めます。

長い間洗濯物を干すスペースとして使っていた場所を整理しました。放っておくとフキとドクダミの楽園になってしまうのであれこれ考えてグランドカバーを中心にした手のかからない庭作りを2年前くらいから始めています。

ほぼプライベートゾーンですし、コストがかからない、手間がかからない、をモットーに四季を感じる野原に近いイメージで作っている庭です。花壇は作らずに色的なポイントで季節の花苗を植えたり。

グランドカバーも相性の良し悪しがあるようでまだまだ試行錯誤中ですが、だんだんいい感じになってきて嬉しいです(直)


2024年04月14日


ソメイヨシノは終わりましたが、まだまだ綺麗に咲いている桜たち。春爛漫です。

先日、わらべうたや絵本を伝える活動をされていることこさん(@KOTOKO_24・Instagram)が八王子のcafe rinさんさんで行った「ことこさんの本棚」というおはなし会でカランダーシの『わいわいきのこのおいわいかい』を紹介してくださいました。感謝。

カラフルというテーマで7冊の絵本を選びお話をされたとのこと。『わいわいきのこのおいわいかい』をこの中に選んでくださったのは、「きのこのキャラがたっていて設定もかなり面白いからもっと知ってもらいたいとの想い」とことこさんのInstagramの言葉にありました。本当に嬉しくありがたいことです。

廊下にあった本棚を移動しなければならなくなったので中の本を全部出したら、もう何年越しかで探しても見つからなかった本が見つかりました。

その本は昔西荻窪にあった颯爽堂書店さんでかけてもらったオレンジ色のカバーをしていたはずなのですが、どこかのタイミングで外したようでオリジナルの白い表紙の状態で見つかりました。せっかく見つかった本ですがオレンジのカバーがないと何だかピンとこない不思議な感じです。鮮やかなオレンジ色のカバーと颯爽堂さんが懐かしいです。

西荻で懐かしいといえば、閉店した時かなりがっかりした無国籍料理レストランTSUTAYAさんが調布で営業していることを知り家族で行ってきました。実際には暖簾分けをしたお店だとのことですが、当時の西荻のお店と同じデザインの食器や看板を使っていてお料理のお味も懐かしく、感慨深いひとときを過ごしました。

新しい絵本を紹介したしています。よろしくお願いします。


2024年04月07日



今、庭では今年もハナニラがたくさん咲いています。優しい水色の花はとても可憐です。人によってはこの植物は雑草扱いなのかもしれませんが私は大切にしています。この花が咲くと春が来たなぁと実感します。

外出先でとても美味しいフルーツサンドをいただきました。昔は全然食指が動かなかったのですが最近は機会があればいただくようになりました。こちらはお皿の模様も華やかで見てるだけでも楽しい気分になりました。でもちょっと食べ過ぎですね。反省です。

新しい絵本を紹介しています。ラチョフ画の『ロシア昔話集』はお馴染みのお話も収録されていますが、今までカランダーシで取り扱った本には入ってこなかったお話も収録されており興味深い内容です。

『さんびきのくま』はパノラマ絵本です。きのこ、ベリー、矢車菊が描かれている森の描写にロシアの夏を感じます。くまさんたちがホフロマの食器を使っていますしペチカもホフロマ模様で素敵です。(直)

2024年03月30日

新しく絵本を紹介しています。よろしくお願いします。

やっと桜が咲き出したようです。今週は昨年のエゴン・シーレ展以来の東京都美術館に行きましたけれど、上野の桜は楽しむことが出来ず残念でした。

「印象派-モネからアメリカ」展ではフランスで生まれた印象派がアメリカでどのように展開していったのかをモネや日本国内作家の印象作品とも比較しながら知ることのできる貴重な展覧会でした。

グランドキャニオンなどアメリカらしいスケールの大きなテーマの作品を見られたのは興味深いことでしたし、ちらちらと揺れる木漏れ日や反射する白い花弁、さざめき合う波頭などなどの明るい光の表現にアメリカの風土というものをよりリアルに感じることができました。

木曜日の夜はクニーシカの会を開催しました。コズリナ先生のご指導のもと、ちょっと不思議でシュールなお話の展開が面白い『Сказки про МАМ』(ママのお話)を読み進めることができました。

今回は先生からロシア語が持つ実際の意味を教えてもらった上でぴったりの日本語を当てはめることの難しさをあらためて感じました。先生のおっしゃることがわかっても、ではぴったりの日本語表現は何だろう?ってことになり、うーん…となるわけです。

またВсплескиватьという言葉があり辞書には水音を立てるとあり、そのように訳したのですがруками(手で)がつくと、ロシア人がよくやるお手上げだというジェスチャーの意味になる…と教えていただきました。え、そうなの?と思って後から辞書をもう一度見てみたらちゃんと例文がありました。本当に毎回色々と勉強になります。

今後どんな面白いお母さんのお話に出会えるのか楽しみです。クニーシカの会では皆で一つのお話を読み合い理解を深めてゆく楽しさがあります。参加者随時募集中です。お申込みお待ちしてます。(直)






2024年03月24日


ベランダの白色と赤色の絞り模様の椿が次々と咲いていますが、枝によっては赤色だけの花も咲いています。咲き分けといい椿では割とあることらしいと知りました。

今回新たに『ウクライナ民話集』をご紹介しています。分厚い本で40編余りの民話が収録されています。挿絵はラチョフです。もちろん「てぶくろ」も入っていますがお馴染みの絵本とはまた違った挿絵ですからそこも楽しめるかと思います。

個人的にいくつかのお話を読みましたがロシア民話とはまた異なる肌触りを感じています。民話集を読むことはその国や民族を知るためにはとても有益なことだと改めて思わされます。

ラチョフは民族衣装を正確に描きます。表紙の絵では麦わら帽子を被った猫が民俗楽器バンドゥーラを抱えています。この猫は「ねことおんどり」というお話に出てくる猫で、バンドゥーラを自分でさっと作って狐にさらわれた雄鶏を助けに行くのです。

「パン・コトフェイ」というお話があります。歳をとってネズミが取れなくなり主人に追い出された猫が狐と出会いパン・コトフェイと呼ばれ狼などの動物たちからなぜか恐れられる存在になるというお話です。興味深いことに歳をとって追い出された動物のお話は他にもいくつかあります。

ラチョフにしては珍しく?人間描写もたくさん出てきますし、ドラゴンなども出てきますから挿絵を見てるだけでも楽しいです(直)









2024年03月16日


寒い日があっても桜の開花予想が出ると一気に気持ちが綻んでくるものです。東京は今年は20日あたりだそうです。楽しみです。ベランダの椿が次々と開いています。

今回ご紹介している絵本の中にロシアのお馴染みの昔話『マーシャとくま』があります。カランダーシでも今までこのお話については、様々な画家の挿絵の絵本を扱ってきました。でも今回の絵本は今までにはないかなりユニークな絵本です。

この絵本の絵はロシアの有名な画家ボリス・クストーディエフの絵に着想を得て、クストーディエフ「風」に仕上げている絵本なのです。

なるほど、絵本の中を見ると、まずは扉のくまの絵は1921年に描かれた「シャリアピンの肖像」にそっくりです…

絵本の裏表紙にはこの絵本を通してオリジナルの画家に興味を持ち芸術に関心を持ってもらいたい、みたいなことが書かれてありました。ということで、巻末にはもちろんクストーディエフの作品や略歴が紹介されています。

さらにこの絵本についているQRコードを読み取り「VOICE BOOK」というサイトに行けば、世界の名画を音声付きで紹介するバーチャル美術館を訪れることができるようになっています。

この絵本はシリーズになっていて、マレーヴィチ風のサルタン王物語やシャガール風の親指姫などなどが刊行されています。

絵本という媒体が持つ特性と可能性を活かした取り組みですね。個人的にシリーズの他の絵本も見てみたくなりました(直)






2024年03月09日


新しく絵本など紹介しています。よろしくお願いします。

金曜日は朝起きたら雪景色で驚きましたが、またたく間に溶けてしまいました。儚いものです。しっとりと湿気の多い空気に沈丁花の香り。お気に入りの椿ももうすぐ咲きそうです。

少し前になりますが、「マリーローランサン-時代をうつす眼」展を見にアーティゾン美術館へ。キュビズムの画家としてスタートした生涯の芸術活動を、文学、舞台芸術、人物画、静物画などの章に分けて紹介する展覧会です。

代名詞とも言える優美な人物画をたくさん見ることができたのはもちろん嬉しいことでしたが、今回は舞台芸術のコーナーでバレエ・リュスとの関わりをデザイン画などを通して見ることができたのは収穫でした。

ジャン・コクトーが台本を書いたバレエ舞台「牡鹿」の衣装と装置をローランサンが担当したのですが、刊行物で発表された衣装画が展示されていました。ダンサーの動きを考慮して細く長い布をいくつか身体に纏わせたり、特徴的で目立つ形状のヘッドドレスなど舞台で映えるための工夫が伝わってきます。

この舞台の成功によりローランサンには舞台芸術の仕事がたくさん舞い込むようになったとのこと。いくつかの舞台装置画やバレエプログラムの表紙画などの展示もまた個人的には興味深いものでした。

特に印象に残った一連の「椿姫」作品の端正さや花の静物画の柔らかさなど…ローランサンの様々な表現にたっぷり触れることができた展覧会でした。(直)





2024年03月02日


ひな祭りなので、ささまさんで予約したお雛様を飾って楽しみました。素朴で愛らしい和菓子のお雛様です。今週は風が強くて寒い日もありましたがもう3月。陽射しがキラキラとしてきました。

今回ご紹介する絵本の中には日本でもお馴染みの『ピーター・ラビットのお話』があります。タイトルを見ると『КРОЛИК ПИТЕР』とあります。

КРОЛИКとはうさぎの意味ですからピーターうさぎということになります。でもロシアでよく使ううさぎという単語はЗАЯЦです。お話の中でも頻繁に出てくるのはこの言葉です。

うさぎはうさぎでもКРОЛИКとは穴うさぎという種類でЗАЯЦは野うさぎという種類になります。この2種類は同じうさぎでも身体の大きさや暮らし方など相当な違いがあります。

簡単に言うと、穴うさぎは身体が丸っぽくて地面の穴に家族で暮らしますが、野うさぎは大きくて後ろ足が発達していて定住せずに繁殖時期以外は全くの単独行動をしています。

ロシアでピーターラビットをロシア語に翻訳する場合、この2つのうさぎの種類ははっきりと区別すべきと考えたのだと思います。ロシア人が想起するうさぎのイメージは多分野うさぎで穴うさぎではないからです。

また、ビアトリクス・ポターの身近にいるうさぎが野うさぎだったらピーター・ラビットのようなお話は出来ていないのではと思ったりもします。

もう随分昔の話になりますが、ピーター・ラビットの絵本の舞台の村に行く旅をしました。ナショナルトラストのおかげで絵本と同じ風景が昔と変わらず広がっているのを見てとても感激したことを今でも時々思い出します。

草原の所々に水仙がかたまって咲いて風に揺れている春浅い旅の記憶です。穴うさぎは残念ながら見かけることはありませんでした。(直)








2024年02月24日


急に暖かくなったかと思うと一気に気温が急降下して冷たい雨が降り出して…寒暖差に振り回された1週間でした。

雪の下には黒い土、そしてその下には若芽が萌え始めている様子を表した神保町ささまさんの「下萌え」というお菓子を春待つ気持ちでいただきました。

今週木曜日はクニーシカの会がありました。コズリナ先生のご指導のもと、今回から新しいテキスト『Cказки про мам(ママのお話)』に入りました。作者はセルゲイ・セドフです。

初回なので先生から作者についてのお話がありました。セドフは1954年モスクワ生まれの現在69歳。教師になるものの半年で辞め、モデルや用務員などを経て児童文学作家になり、少年リョーシャの物語で大人気になります。独自の作家活動の他に海外の児童文学の語り直しなどでも活躍していてロシアではとてもとても有名な作家です。

また挿絵のタチヤーナ・カルミェールは1970年生まれです。コズリナ先生によればロシアで一番の芸術大学である国立モスクワ印刷芸術大学を卒業し、美術編集者やアートディレクターを経て、1991年以降しばらく停滞していたロシアの児童書を立て直したいとの意志のもと出版社「サマカート」を設立します。また本人もアーティストとして活躍してゆきます。

「サマカート」は様々な素晴らしい絵本を出版している今ロシアで最も注目すべき出版社の一つです。最近では『ある古い家の物語』のアンナ・ディスニツカヤなどの活躍も記憶に新しいところです。

先生の説明で印象的だったのは、カルミェールがブックアートを建築的に捉えているという言葉と本の内容理解におけるデザインやイラスト表現の重要性についてです。彼女はその本の内容によって最も適したスタイルで挿絵を表現しており、いくつかのサンプルをみましたが、まるで別の画家が描いたような表現の違いに驚かされました。

作家を知るとやはりその作品への興味は増します。今回のテキストは私たちと同時代に生きる作家の作品ということも楽しみなのと、やはり挿絵も新しさがあり素敵です。内容と挿絵の呼応関係にも注目していきたいです。

たくさんのお母さんの短いお話が収録されているのですが、第1話はいきなりお母さんが宇宙人という内容でクスッと笑える面白いお話でしたし、2話は人喰いのお母さんのお話です。一体これからどんなお母さんが登場するのかワクワクしています。

クニーシカの会では随時参加者を募集しています。ロシア語初級修了くらいでロシアの絵本、児童文学に興味のある方はぜひご一緒しましょう!ご連絡はこちらへ。https://karandashi.ocnk.net/contact

新しい絵本を紹介しています。よろしくお願いいたします。(直)
2024年02月16日



強い風が吹いてると思ったらもう春一番とのこと、去年より14日も早いそうです。ベランダの沈丁花の蕾が膨らんでいます。まだまだ寒い日は続きますが少しずつ日脚が伸びてきていて嬉しいです。

むさしの・多摩・ハバロフスク協会からお便りが来ました。毎年ロシアのハバロフスクへの植林ツアーを行っていた同協会ですが2022年からはその活動が不可能になってしまっていました。今年も難しい状況は変わりません。けれども今年はモンゴル国への植林ツアーを行うそうです。

過去のハバロフスクにおける活動の際にモンゴル国の方々と交流を持つようになり、この度同国の「10億本の植樹運動」に賛同する形でのツアーを実施することとなったようです。

5月3日〜6日。ウランバートルのテレンジ国立公園で植樹活動を行う他、遊牧民の暮らしに触れたり、一泊はゲルに泊まったり、デパートで買い物などもあるツアーです。興味のある方は同協会事務局までお問い合わせください。https://mtxa.org/

モンゴル国オフナー・フレルスフ大統領は第76回国連総会にて気候変動や砂漠化対策は植林であるとして10年計画で10億本植樹キャンペーン実施を約束しており、すでに2021年からスタートしているそうです。将来を見据えて子どもたちも参加しているこの活動の今後に注目していきたいです。

今週も新しく絵本をご紹介しています。よろしくお願いします!(直)
2024年02月09日


今週初めに雪が降りました。
今はほとんど溶けてしまいましたが、ここから見えるお隣の家の屋根にはまだ少し残っています。割と積もる予報でしたのでプランターや鉢類は屋根のあるところに避難させ、カランダーシのベランダのプランターは椅子の下へ。台風の前と雪の前のひと仕事です。

今回ご紹介した絵本の中のフリーダ・シャンツ作の『物語は続く』は実は初版1919年のドイツの絵本の露語版です。「白雪姫」や「ヘンゼルとグレーテル」などなどのその後の物語が綴られた絵本でとても素敵な絵本です。

パウー・エブナーの絵がとても魅力的です。エルサ・ベスコフを彷彿とさせるような絵柄ですね。柔らかい表現で想像力の世界へ優しく誘います。

そして私はやはりエルンスト・クライドルフの事を思ってしまいます。『ふゆのおはなし』(福音館書店)は「しらゆきひめ」のそれからの物語の絵本ですから…。

本棚から『ふゆのおはなし』を持ってきて久しぶりにページを開きました。本当に私にしてみると宝物のような大好きな絵本です。タイトル通り寒い寒い季節のお話です。この絵本をたまたま雪が降った週に久しぶりに読むことができて何だかしみじみと嬉しいことでした。




2024年02月04日


2月になりました。
今週は福岡へ行き用事を済ませて実家に寄ってきました。途中で久しぶりにお気に入りのごぼう天うどんを食べられたのは嬉しいことでした。

さて、今回紹介した本の中にリュドミラ・ウリツカヤの『優しくなるには難しい』があります。自身の子どものために書いた想像力溢れるお話がたくさん収録されています。

ウリツカヤといえば最近『子供時代』(沼野恭子訳・新潮クレストブック)を読んだばかりでした。こちらはスターリン時代の子どもたちのリアルとウラジーミル・リュバロフの挿絵が絶妙に呼応し合う6篇の静かに余韻残る物語集です。

この本を読んだことで個人的に俄然『優しくなるのは難しい』への興味が増しました。こども向けのお話に込められたウリツカヤのメッセージを是非受け取りたいと思うからです。魅力的な挿絵にも魅かれますし。

チャルーシンの『鴨っ子ちゃんのお話』はカランダーシでは初めて登場するお話です。愛らしい鴨の子の描写の見事さはもちろんですし、ぶたや牛も登場してきてとにかく賑やかで楽しい絵本です。











2024年01月26日

昨日はコズリナ先生ご指導による今年最初のクニーシカの会でした。嬉しいことに新しい方の参加もあり『ВРЕДНЫЕ СОВЕТЫ 』というテキストを皆で読み進めてゆきました。このテキストを読むのは今回で最後です。

皮肉たっぷりの文学ですから、ただ訳すだけではなく何に対するどういう皮肉なのかが分からないと理解できたことになりません。難しさもありましたがとても勉強になったのは確かです。

明日27日土曜日午後1時〜5時オープンルームをします。ロシア絵本や雑貨をご覧になりたい方はどうぞいらしてください。
ご希望の方にはサモワールのお茶をご提供します。予約制です。本日中にHPのお問合せからご予約をお願いいたします。
https://karandashi.ocnk.net/contact

新しい絵本を紹介しています。その中のラチョフ画『犬小屋のオオカミ』はクルィロフの寓話集です。このお話におけるオオカミとは表紙の絵でもわかるようにナポレオンを指しています。ラチョフの絵は物語の真意を分かりやすくそれこそシニカルに描いて魅力的です。ラチョフの表現の幅広さと才能にあらためて気付かされる一冊です。

今週、庭の木に架けた巣箱(四十雀仕様)の近くで囀る四十雀を見かけました。でも入居には至っていません。時折庭で見かけていた散歩猫はとんと見かけなくなりましたし、以前出没していたハクビシンも今はいないように思いますから以前より安全性は高いかと思います。でも敵としては厄介なカラスはいますし、やはりちょっと住むには難しいのかもしれません。(直)
2024年01月20日

これから雪になるような話もありますが、どうなるでしょう。

寒い日が続いていますが、地面からは去年秋に植えたたいくつかの球根から緑の芽が顔を出して伸びてきています。実は、ちゃちゃっと数カ所に適当に植えて目印もつけていないので、どこに何を植えたのかはっきりと憶えていません。なので「へぇ、私こんなところに植えたんだ」と答え合わせをしながら花が咲くのを待っています。

今回新しく紹介した絵本の中にトラウゴット画『せむしの仔馬』があります。私は出会った時からトラウゴットの絵にとてもひかれています。

カランダーシの部屋には一冊トラウゴットの挿絵による古い厚い書籍があります。以前にもここで紹介したと思いますが、Mさんという方から譲り受けたものです。シャルルペローのお話集ですが、ページを捲るたびに美しい挿絵が次々と繰り出してため息が止まりません。

水彩の滲みが物語の幻想性を際立たせてどこか知らない世界に迷い込んだような心持ちになるのです。滲みに潜むのは生きていることの哀愁かはたまた密やかな希望という名の囁きなのか…大人だからこそ味わえる深い余韻の世界。オープンルームの際にいらした方に見ていただいたりしていますが、もっと知っていただきたいなと思っています。

ささまさんの紅梅。儚く柔らかい季節の手触りに静かに感謝しつつ。(直)





2024年01月12日


今年もよろしくお願いいたします。

地震、津波、航空機事故…本当に予想だにしなかった緊迫の年明けです。被災地の状況は深刻です。日常を取り戻せる日が少しでも早く来るよう祈ります。

今年もモスクワのエフゲーニー・ラチョフ氏息子さんが選んだ今年の干支にちなんだ絵が送られてきました。感謝です。ドラゴンが屈強な男に打ちのめされています。この絵は確か…と思って手持ちの『ウクライナ民話集』のページをめくってみるとありました。

露語では「キリロ・コジャミャカ」というお話の挿絵です。日本では「皮なめしのニキータ」という名前で紹介されています。キエフを舞台にしたお話で、ドラゴンにさらわれた王子の娘が自分救えるのはニキータしかいないという事をドラゴンから聞き出し…というお話です。この絵はニキータによりドラゴンが退治されるところです。

明日13日土曜日午後1時〜5時オープンルームをします。ロシア絵本や雑貨をご覧になりたい方はどうぞいらしてください。
ご希望の方にはサモワールのお茶をご提供します。予約制です。本日中にHPのお問合せからご予約をお願いいたします。
https://karandashi.ocnk.net/contact

庭の水仙が咲き出しました。
暖かな春が今年は早く来ますように。(直)


2023年12月29日

カランダーシは12月29日から1月4日までお休みです。その間もご注文は自動で受け付けています。発送は1月5日以降になります。よろしくお願いいたします。

昨晩は今年最後のクニーシカの会があり、コズリナ先生のご指導のもと、参加者の皆さんと一緒にテキストを読み進めました。今回は私にしてみると言葉も難しく文法に基づいて日本語を組み立てていっても意味については残念ながら何のことやら分からない…みたいな所もありましたが、先生の説明を聞きながら、また皆さんの意見を聞くことで少しずつピントが合ってきてありがたいことでした。クニーシカの会は参加者随時募集中です。
よろしくお願いします!

群像社さんからカレンダーが届きました。「女性をまんなかに ミコラ・ピモネンコ画集」です。ピモネンコ(1862-1912)はウクライナの画家でキエフ出身。サンクトペテルブルクで美術を学んだ後、ウクライナのマリチュンカ村で創作活動を行い、その家は現在記念館となっているとのこと。

「ウクライナの田舎の生活や習俗を克明に写した絵を中心」とした作品はどれも驚くほど精密で写実的ですし、降り注ぐ明るい陽射しの描写が若い農村の女性の生命力を際立たせてとても魅力的です。日常の生活の中で輝く人本来の美しさ、尊さにハッと胸打たれる作品たちです。そしてウクライナの現状を思えばその思いはさらに強くなります。

さて、来年は辰年ですね。画像はビリービンによる三頭龍(1912年)です。

本年もありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
(直)







2023年12月22日

春に向けてビオラのプランターを増やしました。今年は長方形のプランターは黄色いビオラばかり。今まで色や種類に拘ってあれこれ植えてきましたけれど、今ははっきり明るい黄色のビオラに何故か心惹かれています。でもカランダーシのベランダの丸いプランターはちょっとカラフルにしました。

今回アップした本の中に『ウクライナ民話集』があります。ラチョフ画です。表紙はオオカミとキツネ。これは「オオカミの歌」というお話の一場面ですが、オオカミとキツネがキャロルを歌っておじいさんとおばあさんを騙そうとしている様子です。白い息を吐きながら目をむき出して歌うオオカミと真上を向いて歌うキツネの姿がとても印象的です。

ウクライナの村々では暦の儀式として何人かが一緒になり一軒一軒を訪ねてキャロルを歌う風習が昔からあり、歌い終わると感謝の気持ちとして子どもたちはお菓子などをもらいます。その儀式を真似てオオカミとキツネは歌を歌い、お礼の代わりにおじいさんが飼っている鶏などを要求しますが…というお話です。短いお話ですがウクライナの風習がよく伝わる面白いお話です。

先日広島のお土産で、かしはらさんの「はっさく大福」をいただきました。初めてだったのですがとても美味しくてびっくり。八朔が元々好きだからかもしれません。ビタミンたっぷりで食べると元気になる気もしますし個包装の八朔のイラストも何だか可愛くて。すっかりファンになってしまいました。

新しい本や雑貨をご紹介しています。よろしくお願いします。(直)
2023年12月15日

強い風が吹いてカランダーシの部屋のベランダの楓の葉が一気に散ってしまいました。少しさびしい眺めになりましたが、新芽の季節を楽しみに待ちたいと思います。ベランダには鉢植えの椿が2つあり、ひとつの方の花芽が膨らんでいます。同じ椿でも種類によって葉の色も花の時期も成長速度も随分異なります。面白いです。

知人の厚意でリクエストさせていただいていた新しい本が2冊届きました。どちらも期待以上に面白そうです。私の場合、表紙が楽しそうだともうそれだけで嬉しくてその本を好きになってしまうところがおおいにあります。知人に感謝です。大切に読んでゆきます。

今週、モスクワやキルギス関連の方から今、とても寒くて大変!という話を聞きました。雪もありますし生活に支障も出てるようです。マイナス18度などと聞くと背筋がゾワっとしてしまいます。経験がないのでどんな感覚なのか実際には分からないのですが。

新しく絵本そして木の玩具など紹介しています。
よろしくお願いいたします(直)


2023年12月08日

少し前に還付金詐欺の電話がかかってきました。幸い被害はありませんでしたけれど、すぐには詐欺だとピンと来ずに相手に言われるがままにメモをとったりもしてしまい、後から猛省です。こういう電話を使った詐欺はロシアでもあると聞きました。おそらくきっと世界中でも。残念な事ですが年末ですしとにかく気をつけていかなきゃと思った次第です。

個人的に少年少女向けに書かれたマーヴリナの伝記物語を時間を見つけて少しづつ訳して読んでいます。ビリービンの絵に影響を受けたり兄弟たちと真剣に劇遊びをしたり感性豊かに過ごした少女時代のことなどが分かり興味深いです。今カランダーシの部屋ではマーヴリナの絵本などを壁の棚にまとめて飾っています。才能迸る独特の絵柄と豊かな色彩、そしてユーモア。いつかいつの日にか原画を見てみたい…と密かに思っていますが。

去年、庭の隅っこに矢羽芒の小さな苗を植えました。お月見には間に合いませんでしたが今年初めて花穂をつけてくれました。芒の花ってすぐに開いて白いふわふわ状態になるものだと思っていたら案外スッとした形(蕾?)のままの状態が長く驚きました。それでも今日は少しポワポワしはじめていました。それから矢羽芒の矢羽が目立たなくなってきたのは何故だろう。観察は続きます。

明日9日土曜日午後1時〜5時オープンルームをします。今年最後です。ロシア絵本や雑貨をご覧になりたい方はどうぞいらしてください。ご希望の方にはサモワールのお茶をご提供します。予約制です。本日中に下記よりご予約をお願いいたします。
https://karandashi.ocnk.net/contact

新しい本や雑貨をアップしています。
よろしくお願いいたします。(直)


2023年12月02日


12月になりました。
さすがに夏からずっと咲いていた花たちも一気に元気がなくなってきました。そんな中でブルームーンという品種の薔薇が2輪花を咲かせました。いつかは育てたいと思っていた憧れの薔薇で今年念願かなって鉢植えを求めたものです。この季節、本当は咲かせない方がいいのかもしれませんが、寒い中凛と咲く姿は健気でハッとする美しさがあり見惚れてしまいます。

木曜日はクニーシカの会でした。コズリナ先生のご指導のもと『Вредные Советы』を皆さんと読み進めていきました。皮肉のメッセージが込められている短いセンテンスが連なる詩形式のテキストは私にしてみるとかなり手強いです。でも先生の解説やモスクワ時代のお話を聞き、皆さんと意見を交わしながら理解を深めてゆくことができとても良い学びとなりました。感謝。

先日京都のお土産で村上開進堂さんのロシアケーキを初めていただきました。優しくて風味のあるどこか懐かしい味わいでした。ロシアケーキはロシア人の菓子職人が新宿の中村屋さんに作り方を教えたことが始まりだそうですが、その当時の伝統のレシピをそのまま引き継いでいるのが館山の中村屋さんとのこと。そちらもいつの日にか味わってみたいものです。

新しい絵本などご紹介しています。今回カランダーシ史上初めてコミックが登場!『ワンピース』はロシアでも読まれているみたいですね。Луффиという主人公ルフィの表記が何だか可愛いです。リュバロフの絵の世界を是非見てほしいアネクドート集も登場です。そしてカランダーシではお馴染みのチャルーシン画の絵本はお話がたくさん入っているのがおすすめポイントです。「新年の街を作ろう!」は毎日ひとつずつペーパークラフトをしながら少しずつ冬の街を作ってゆくという素敵なセットです。そして赤いきのこのくるみ割りはずんぐりしててお部屋に飾っていると楽しいです。(直)
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