美しいロシア絵本の世界を是非お手元でお楽しみください。
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2018年12月12日

カランダーシの部屋に登ってくる階段のつるバラが三輪ほどこの寒い中花を咲かせていて、摘み取ろうかどうしようか迷っている。冬のバラはさびしげで儚げ。どうしてこの時期を選んで咲いてしまったのだろう。
画像は、エリザベス・ヴァスネツオフの箱入り絵本。4冊入っている。小ぶりだけどそのサイズをはみ出すくらいのゴージャスな力強いパワーに溢れている絵本たちだ。ページをめくると、色彩の洪水…何もかも、もう意味さえも超越したかのような素朴で人懐っこくて、あったかい、画家の熱量と愛を感じずにはいられない絵柄に眼は釘付け、心は鷲掴みされることは間違いない。と思う。ロシア語がわからなくても全然大丈夫。絵をただただ存分に楽しんでほしい。
元気がない時に見たら元気になる思わず笑顔になってしまう絵本。これは実証済み。贈り物にも。(直)

4冊箱入り絵本 http://karandashi.ocnk.net/product/172

2018年12月11日


HO! HO! HO!
今日の午後。一足早くサンタがカランダーシの部屋にやってきた!といいたくなるような真っ白なお髭を蓄えたKさんがいらした。実際何本かサンタとしてのオファーがあるそうで、それが終わったら髭は剃ってしまうそう。
長年保育園や幼稚園の子どもたちに良質なおもちゃを紹介されたり講演を行われているKさんは、また絵本も扱ってらっしゃるので、カランダーシの絵本にも関心を持ってくださり訪ねてきてくださっているのだが、色々な絵本を見て下さり、アドバイスもいただいて、賑やかなひととき。何冊も、この本いいねえと目を細めてくださりとても嬉しかった。
Kさんは声も大きく愉快に笑う…本当にサンタさんと話しているような気分。子どもたちはこんなサンタさんが来たら大喜びだろうな…と思ってしまった。そしてそのサンタさん、しばらくすると「これから講演会をするんだ!」と言い残し、軽やかに帰っていかれた。
そうか。次にお会いする時は髭はないのか。ちょっと寂しいような。(直)
(画像は許可をいただきました)
2018年12月10日

随分と冷え込んできた。日中はそうでもないけれど陽が落ちると気温が下がる。実はカランダーシの部屋で終日仕事をするようになってまだ1年たっていない。初めての冬だ。同じ建物でも1階と2階は随分と違うなぁと実感している。2階の方がやはり暖かい。
画像はヴァスネツオフの絵本「詩とお話集」まずは表紙が明るくていい。豊かでいい。見ていると元気が出る。この絵本にはお馴染みの詩やわらべ歌、そして「おおかみとヤギ」「御殿」「きつねとネズミ」や「ねこのお家」などのお話も入っていてとても充実している。
その中でも「きつねとネズミ」に注目したい。小さいサイズをよく見ているので、このサイズで見られるのはとても新鮮。キツネが大きくて迫力があるし、小さなネズミのお家の中の様子もよくわかる。ネズミの寝息まで聞こえてきそうだし、その充実した暮らしぶりが伝わってきて微笑ましい。それにヴァスネツオフが得意とする地面のお花やキノコたちの描きこみ具合がよくわかって嬉しくなる。ここまで丹念にお花を咲かせてくださって…とお礼を言いたいくらいだ。
一方の「ねこのお家」は劇仕立てのお話にマッチしたわりと軽快でスマートな絵柄でまた違った味わい。
たっぷりじっくりヴァスネツオフの世界を楽しめる。扉を開けると時間を忘れてしまう。年末には困った1冊かもしれない。(直)

「詩とお話集」http://karandashi.ocnk.net/product/236
2018年12月09日

西荻窪の駅前にKALDIがオープン。昨日あたりは入場制限がかかっていたようだけど、混雑が落ち着いたら覗いてみたい。でも、まだ、あの場所には喜久屋さんがあるような感覚もある。今頃だとサンタのおかきを買っていたっけ。
画像は、今年の国際アンデルセン賞受賞画家のオレイニコフの絵本 「魔法の木」だ。国際アンデルセンセン賞とは小さなノーベル賞ともいわれる大変名誉ある賞。今年は作家賞に角野栄子さんが選ばれ話題となった。
カランダーシでは、この 「魔法の木」を含め今年3冊ほどご紹介させていただいた。ロシアで活躍中の画家としての認識はあったけれど、やはりいくつかの絵本を見ることで、今世界が注目しているその才能の実際に触れることができたのは嬉しいことだった。
国際子ども図書館のサイトにある賞の選考理由によると「…アニメーション作家時代に培った構図とデザイン性で、いきいきと表すことに卓越した画家…」とあり、また「…今の時代の感性で表現していて、読者の想像を超える驚きと独自性がある…」ともある。
この 「魔法の木」は空想の惑星に生えている木がテーマの詩の挿絵ということもあり、まさに「読者の想像を超える驚きと独自性」を目の当たりにすることができると思う。
一見すると、ちょっと分かりにくくて、子どもには向いてないと思われるかもしれない。でも、前から言っているのだけどこういう絵本だからこそ、子どもの書棚にあった方がいいと思うし、個人的には、この絵本の挿絵を子どもがちいさかった時、部屋に飾りたかったなあと思っているくらいだ。
感性と知性を刺激する一冊。
もちろん、大人の本棚にも。(直)

魔法の木 http://karandashi.ocnk.net/product/274
2018年12月08日

今日、小学図書ニュース紙(少年写真新聞社発行)とその解説付録誌が送られてきた。こちらの絵本の宝箱というコーナーで「セリョージャとあそぼう!」を紹介してくださっているのだ。大変ありがたい。文中の「…あまり知られていないロシア文化に触れる最初の一歩に」という言葉はとても嬉しいし、励まされる。この記事を読んでくださった方が興味を持ってくださいますように!と願っている。
それにしてもいつも身近にあるセリョージャの表紙の絵がこんな風に記事になって印刷されているのを見ると、ちょっと不思議な感じだ。実際白黒でこのサイズで見るのは初めて。でもこのサイズでもセリョージャのお顔がはっきり見えるのはよかったと思う。 何となくいつもより、ちょっとよそ行きのおすまし顔に見えるような気がするのは、まあ多分気のせいだろう。
小学図書ニュースという新聞は小学校の図書館掲示用に作られており、この12月18号ではクリスマスのことが特集されている。解説付録誌はクリスマスについての詳しい記事や来年の干支のイノシシにアレンジも可能なブタの折り紙の作り方など、知識と実践を伴う内容。 この新聞は、小学生の知的好奇心を育み図書活動の発展を願って月3回発行されている。(直)
小学図書館ニュースhttp://www.schoolpress.co.jp/2018shouto.htm

2018年12月07日

先日作ったカランダーシのご案内カード。お渡しした方が喜んでくださるのが嬉しい。これは渋谷Bunkamuraで開催中のトレチャコフ美術館展初日に間に合うようにということもあり、エイ!と作ったのであるが、実際ありがたいことに現在館内ショップのナディッフモダンさんに配置していただいている。さて、どこに置いていただいているのか、行った方は探してみてほしい。
さて、画像は新しい絵本「ロシアの森の冬」。ロシアの冬の森の動物たちの物語が綴られ、描かれている。群れで歩く狼、雪に埋もれる熊、明るい雪原を走るうさぎ…。
それぞれ森の中で冬の厳しさに耐えながら、内在する生命の力で生き抜いている。でも絵が表現しようとしているのは悲壮さではない。生命の場所としての森の凛とした美しさだ。そして、この絵本の動物たちと同じくらいの存在感を持っているのは森の木々たちだ。木々もまた冬の寒さに耐えながら生命のエネルギーを発していて、惚れ惚れするように美しい。植生、木の表現が本当に見事で素晴らしく見とれてしまう。そして、もうひとつ注目したいのは、やはり雪。降る雪、積もる雪、凍る雪。光と影を映しながら様々な表情を見せる雪の表現にも注目だ。
できれば、頭に少し粉雪が積もっている表紙の狼と静かにしばらく見つめあってから、そっとページを開きたい。そんな絵本だ。(直)
ロシアの森の冬http://karandashi.ocnk.net/product/317
2018年12月06日

冷たい雨の日。でも今日は久しぶりにひととき友人と会う時間を持ち気分をリフレッシュ。新刊絵本の感想や評判なども聞くことができて嬉しかったし、とにかく色々と感謝!
画像は出張で大阪に行った夫からのお土産。JR西日本の主要駅で買えるという人気のクーピーペンシルペン型クッキー。「これはお菓子です。ぬり絵はできません」という注意書きがある。
クーピーの製造元はサクラクレパス。サクラクレパスといえば、福音館書店の「てぶくろ」やカランダーシ刊「うさぎのいえ」の画家ラチョフも使っていたということを思い起こすし、黄色い箱は懐かしい。
大阪にはそのサクラクレパスの缶入りクッキーも販売されていたそうだが、夫は両方買って、会社にサクラを置いてきて、うちにはクーピーを持って帰ってきたそう。何故、うちがクーピーなのかと聞くと、中の個数の関係とのものすごくつまらない答えが返ってきた。
そこはカランダーシ(鉛筆の意)に絡めて、とか言ってほしかったのだけど、まあ、いいや。(直)
2018年12月05日

クリスマスが近づいている。カランダーシの部屋もクリスマスの絵本を飾っている。それぞれの絵本にはそれぞれの思い出があり、見ているだけで心和む。この時期ならではのお楽しみだ。
今日は、ロシア語の「子どものための聖書物語集」をご紹介したい。聖書というよりは聖書物語集といったほうがよいかもしれないだろう。旧約聖書と新約聖書の主だった内容が物語のように章立てで収録されている。各ページにはカラー挿絵がついており、壮大な物語を読むように聖書のお話を知っていくことができる。
ロシアに行った際、それこそ立派なロシア正教の教会を見学したりしたが、礼拝などに出席したことはない。個人的にはその歴史も含め、もっと知るべきだとは思っている。
この本は全ページに挿絵がついており、子どものために分かりやすい工夫がされているので、ロシア語の学習にも向いていると思う。
また、驚いたのだが、挿絵については1つの章で異なる画家のものが並べて載せられていたりする。これはどういう意図なのだろうか。例えば、最後の晩餐の情景も3パターン!それぞれの画家が独自の描き方をしているので、自分が逆にダ・ヴィンチ的固定観念に縛られていたなぁと思い返してしまったほどだ。
ある意味、解釈により主観により挿絵はこんなに違うのかという学びにもなる。面白い。(直)
こどものための聖書http://karandashi.ocnk.net/product/316
2018年12月04日

今日は暖かったのでいつも荷物を取りに来てくださる配送のおじさんが喜んでいた。本当に今日はカランダーシの部屋もポカポカしていた。
さて、新しい絵本のご紹介。ランタンが温かく灯す明かりのそばの贈り物の包みの上で寝ているのは今年初めてクリスマスを迎えるまだ小さな子猫。サンクトペテルブルク在住のアーティスト、マリア・パブロワが油彩で描くクリスマスから新年の猫の物語絵本「クリスマスツリー と子猫と新年と」だ。
ロシアはまた猫の国。猫が描かれている絵本も多いが、この度、パブロワの描く猫の絵本に出合うことができてとても嬉しい。絵本を見ていると、猫の眼差し、仕草、息遣い…生き物としての猫のただずまいが感じられ、猫との暮らしの幸せというものをお裾分けしてもらったように気持ちがほっこりと温まる。是非手元で光をまとった子猫の毛のホワホワ感をご覧いただきたいなと思うし、蓄音機、サモワール、窓から見えるサンクペテルブルクの街並みなど画家が愛する古い物たちにも注目してほしい。
そういえば、油彩画の絵本はカランダーシでも珍しいかもしれない。

ツリーと子猫と新年と http://karandashi.ocnk.net/product/315
2018年12月03日

今日は植木さんが来て終日鋏の音とブロワーの音がしていた。ついでに小ゆずも収穫していただいたら今年も豊作で嬉しい。さあ、これでお庭だけはお正月が迎えられるようになったなぁなんてほっとしたり、葉や小枝が払われ露わになった幹が太く成長しているのを見て感慨深かったり。
でもお正月の前にはクリスマス。カランダーシもこの季節に相応しい絵本を入荷しているので紹介していきたい。まずは素敵なクリスマスツリーセットをアップ。マザーグースをテーマにした自分で作る紙製のツリーだ。予め切り込みが入っているので作るのはとても簡単。オーナメントやマザーグースのチャームやカードゲーム、そして英露翻訳者の第一人者によるロシア語のマザーグースの絵本も大きな厚紙の袋に入っている。お楽しみがたくさん!なので贈り物にもおすすめしたい。この袋に仕舞って是非毎年繰り返して楽しんでいただきたい。
クラシカルで優雅な雰囲気のツリーとマザーグースの世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。
マザーグースツリーセット
2018年12月03日

このところ目を通していないことも多いのだが、ふと開いた朝日新聞の夕刊で「ニコライ2世」についての連載が目に留まり、久しぶりに切り抜きをしている。まだ3連載は回目だけど100年前にエカテリンブルクで亡くなった最後のロシア皇帝の末裔たちの動きを知ることができ、興味深い。
ニコライ2世といえば、今年の夏サンクトペテルブルクに行った際に訪れたエカテリーナ宮殿で見たニコライ2世の子どもたちが遊んだというお人形と木馬を思い出す。100年の時を経ているが、綺麗に保存されていて何か生々しさも感じられ、主のない玩具の虚しさも相まって心に強く残った。ふと、絵本は残っていなかったのだろうかと思ったりした。多分自国ものだとベヌアのアズブーカをはじめ、パレーノヴァ、ヴァスネツオフ、ビリービンやナールブトの絵本、クネーベリ社が出したものなどの他、きっとヨーロッパ、特にフランスの絵本をたくさん持っていたのではと推測するのだがどうなのだろう。
その後、革命で絵本の存在意義も大きく変わり、それまでは主に上流階級のものだった絵本が民衆のものになり広がる。
豪華な木馬で遊んでいた子どもたちはそんなことは知る由もないわけだが。(直)
2018年12月02日

12月だ。
新刊発行もあり10月後半から11月はちょっと目の回るような日々だったのだけど、反省点として、実際目が回ってしまって事務的なことでミスをしたりということがあった。防ぎ方を具体化したり、仕事全般のことも見直しながら今月は過ごそうと思っている。そして先月はとても示唆にとんだメッセージを人や物事を通していただけた日々だったので今後に活かしたい。
そんな師走の始まりの今日、夫婦共々昔お世話になった方のお別れの会に参列するために横浜方面の教会に行ってきた。お元気な時にお会いしておけばよかったと思う。
画像は入荷絵本。品切れしていたカランダーシがずっと大切にしているおなじみの作家の絵本たちだ。表紙を見てるだけでもワクワクしてくる素敵な絵本たち。クリスマスに向けて贈り物にも喜ばれる新しい絵本も今後紹介していく予定。お楽しみに!(直)
2018年11月30日

今日はカランダーシの部屋で絵本の研究会。知的探求の世界の隅っこに身を置かせていただいて刺激をいただき、貴重な時間を過ごさせていただいた。感謝。
今日は明日とあさっての東京ロシア語学院祭とユーラシア協会の冬のバザーのご案内のご紹介をしたい。学院祭では学生たちによる朗読劇、コーラス、バラライカ演奏会、講演会などが行われ、カフェやレストランの模擬店なども開店。1階ではユーラシア協会による食料品や民芸品などの販売、また1階奥のロシア日本語情報図書館では、ロシア関連書籍、ロシア語参考書の販売も行われる。そちらではカランダーシの翻訳絵本とポストカードもお取り扱いいただいている。また毎度お楽しみの新潟のマツヤさんのロシアチョコレートも。気軽にロシアを体験できる2日間。よかったらお出かけください。

学院祭
http://www.tokyorus.ac.jp/gakuinsai/gakuinsai.htm
2018年11月29日

昨日、外出から帰宅するとポストに何やら挟まっている。取り出すと、以前オープンルームにいらした方にお貸ししていた「ロシア暮らしの中のかわいい民芸」(パイインターナショナル)とお手紙とサンタさんの袋に入ったお菓子だった。お名前を存じあげなかったのだけどお便りには記名がありNさんさんということがわかった。以前、小さなお子さんとご夫婦でお見えになり、絵本を購入されたのだが、お便りに楽しく読んでいらっしゃると書いてあってとても嬉しかった。またいらっしゃるとのこと、楽しみにしている。
Nさんがいらした時、ロシアのお話の流れで前述の本をお貸しした。なぜなら、ロシアには色々なイメージがあると思うけれど、小我野さんのご本は写真が優しい雰囲気で懐かしさがあり、その眼差しで見つめるロシアには温もりがあるからだ。なので、ロシアの事を知りたい方におすすめしたくなる。
その小我野さんの奈良のお店マールイ・ミールさんで今「セリョージャとあそぼう!」を取り扱ってくださっている。本当にありがたく嬉しい。是非、サイトのショップをご覧になってほしい。チェブラーシカが「セリョージャとあそぼう!」を読んでいる!その遊び心が楽しい。そして、ロシアで買い付けてらしたかわいらしく素敵な品々…!小我野さんに選ばれた雑貨たちは幸せだと思う。丁寧に大切に扱われているのが分かるし、小我野さんの品物に対する好きという気持ちが伝わってくるからだ。私はそのスタンスを尊敬している。
いつか、マールイ・ミールさんにうかがうのは私の夢のひとつなのだが、その時には奈良在住のNさんが案内してくださると言ってくださっているので、そのうち実現させたい。鹿にも会いたいし。
皆さんも奈良に行かれたら、是非。(直)

マールイ・ミールhttp://mmrussia.theshop.jp
2018年11月28日

画像はプリャーニキというロシアのお菓子。Aさんが持ってきてくださったものだ。お嬢さんの手作りだそうだ。Aさんは初めていらしたのだが、なんと新宿区市ヶ谷方面から自転車で颯爽といらした。少し前に「森の中で」という絵本をウェブでご購入くださり、メールで丁寧な感想を送ってくださり感激したのだが、その際ロシアで暮らしてらした時のことが書いてあったので、現地の幼稚園の話などお聞きしたくて、いつかお会いできたらなあと思っていた。色々お話を聞かせていただいて、きれいな色のボルシチの作り方などメモさせていただいたり…。プリャーニキは、ロシアのお菓子らしくどっしりとして、中にレーズンとくるみがはいっている。甘味はハチミツだけ。家庭的で温もりある美味しさに頬が緩んだ。とにかく大変お忙しい日常の中お時間を作ってきてくださり感謝。
そして今年最後のオープンルームのお客様のオオトリはIさんご一家!お出かけの帰りにわざわざ駆けつけてくださったのだ。実は去年最後のオープンルームのお客様もIさんご一家だった。この1年の間にお子さんのMちゃんがすっかり女の子らしくなって、ママはお仕事を始められたり、パパはさらに逞しく家族を支えていらして…時々様子を見せていただけてほっこりにっこりさせていただいている。Mさんたちもいらした時にカランダーシの部屋の変化を感じてくださったり、お互い慌ただしい時の流れの道のりの途中で、時々元気な消息を伝え合える、そんな関係性ってありがたいなぁとしみじみ。いつもきてくだりありがとうございます。次に会う時まで、どうぞお元気で!

そんなわけで.
今年1年、オープンルームありがとうございました!(直)
2018年11月27日

Nさんが訳してきてくださったもう1冊。「おとうと」アグニヤ・バルトー作、エリョーミノイ画。表紙には不機嫌そうな女の子の子が2人。そしてまだまだちいさな男の子が描かれている。これがそのおとうとだ。訳文を読むと女の子たちはお姉さん。絵本は弟が生まれたところから始まり、弟が初めてのくつを履くところで終わる。
「小鳥のさえずりが響き、庭にはリラの花が咲いている。アンドリューシャは春のすばらしいお天気の日に生まれた。お父さんは息子を誇りに思い、6歳のスベートは大きな声で『よく生まれてきたね!』と言った。」こんな風におとうとは家族の仲間入りをするのだ。
この絵本は赤ちゃんをむかえた家族の何気ない日常が、いくつもの短い章で語られている。何の事件も衝撃も冒険も思いがけない出来事も起こらない。本当にごくごく普通の日々のことが語られているだけの絵本。といえば物足りないだろうか。私はそこがいいなぁと思った。
そして最後まで文章を読み絵と照らし合わせると、表紙のお姉さんたちが決して不機嫌ではないことがわかる。それがごくふつうの表情なのだ。ロシアの人は不必要に微笑んだりしない、という言葉を思い出す。
きれいな日本語に訳されているので、読みやすく、絵と響き合って気持ちいい。Nさんの優しい眼差しも感じられる。
Nさんとはマルシャークの「森は生きている」の絵本のお話をしたり楽しい時間を過ごさせていただいたのだが、新幹線の時間があるからとカランダーシの部屋を後にされた。鞄の中にはまたまた次のソビエト絵本が入っている。
なんとも申し訳ない。でも、楽しみにもしている。
ソビエト時代の絵本はカランダーシの部屋へ来た方にもっと見てほしいなぁと思う。有名な作家のものでなくても本当に奥深く面白い。(直)




2018年11月27日

土曜日はそして、奈良のNさんも訪ねてきてくださった。Nさんはここへ来る前に国立のmokujiさんで開催中のソビエト絵本展に行かれたそうでそこで購入されて絵本を見せていただいた。少年が家をでるという中々シリアスな内容で、渋い色合いの表紙の中の少年の眼差しが心に残る。
実はNさんはカランダーシの本棚のソビエト絵本を持ち帰り、訳してくださっている。この日も2冊の絵本を訳して持ってきてくださった。何とありがたいことでしょう!早速ご紹介させていただこうと思う。
1冊目は「神父の求人」というもので、働きにきた若い女の子をどんどん働かせて、自分は何もしないというブラックな神父がその労働条件を終始滔々とさも素晴らしい労働条件のように語っている絵本だ。
冒頭から少し訳文を引用させていただくと「娘さん、うちでの暮らしは楽だよ。働けば働くほど休みが取れるからね。朝は適当に日が出る前に起きて、家の床を洗い、庭を掃除して、牛の乳をしぼって、牧場に出し、そして牛小屋に集める。それから横になってお休みだ!」とある。そして、何か働いた後は横になってお休み、という言葉が繰り返される。休憩時間がたくさん!と思いきや、夜になるとその企みに驚愕することになる。昼間散々休んだんだから、夜は寝ないで働けというカラクリなのだ。うーん。辛い。それは辛い。
自分本位の聖職者を揶揄しているこの絵本だが、多くの読者は自らが置かれた様々な理不尽な状況と照らし合わせて読んだのだろうと想像する。そういう需要が絵本にあったということなのだろうか。
とても読みやすい訳文なので芝居がかって読んでもきっと面白い。江守徹さんに読んでもらいたいような。1973年刊。ステパン・グリゴーリエビッチ・ピサーホフ作。是非カランダーシの部屋でご覧ください。
(直)










2018年11月25日

昨日のオープンルームのお話を少しずつ。
最初のお客様は私の昔の会社の同僚のYさん。といっても随分と遥かに年齢差はあるのだけど会社にいた頃は仲良くさせていただいていた。その彼女が結婚してママになって、ご主人とお子さんを連れてはるばる横浜の方から来てくださったのだ。何という嬉しいことでしょう!彼女の妹さんもいらして、絵本を見ていただいたり、サモワールのお茶をいただいたり。お子さんのS君は2歳。カランダーシの部屋の消防車で遊んでくれたのは嬉しかったし、ご機嫌でいてくれてよかった。優しいパパも交えて大人たちはわいわいわい話は尽きず。
そんな中、初めて訪ねていらした方はロシア語の勉強中ということで、そういう方がロシア絵本に興味を持って訪ねてくださったのはありがたいこと。字が多い絵本が多いのだけど、その中でもよい絵本を見つけられたようでよかった。
画像は、Yさんの妹さんの高秀泉さんが作ってくださったステンドグラスの宝石箱。そのステンドグラスになんとベニテングタケがグリザイユ技法というので絵付けされていてとても凝った小箱だ。フランスで修行されて今はご自宅に窯を持って制作に打ち込んでいるとのこと。
ガラスは硬くて冷たいものだけど、色がつき光を通すとその影は懐かしく温かい。そのガラスの色も複雑で模様があり表面の手触りもガラスによって違う。その違う個性のガラスを結合させて立体物をひとつのデザインにまとめ上げる…力量の必要な、でもとても繊細な作業だ。作品からは静かな情熱を感じた。
一緒に小さなランプをいただいた。光に透けてベニテングタケが浮かび上がる。自然とガラスといえばアールヌーボー的でもあるなあと。
2枚目の画像はいただいた鎌倉のお菓子クルミっ子と、小箱には、たまたま?カランダーシの部屋には宝石はなかったので小さな松ぼっくりを入れて、森のイメージってことでまとめてみた。まとまったかどうかはわからないが。ドイリーはMさん作のハーダンガー刺繍。
今後はカランダーシの部屋で皆さんに見ていただけたらと思う(直)

ステンドグラス・ペン画作家・高秀泉さん
twitterアカウント mushi-izumu


2018年11月25日

オープンルームありがとうございました。
今日は今年最後のオープンルーム。たくさんの方々が訪ねて来てくださり終始賑やかな時間を過ごさせていただいてとても感謝している。遠くから来てくださった方もいるので、よいお天気にも感謝したい。
オープンルームを始めて実はほぼ2年たつ。手探りで始めてみたことだったが、いらして下さった方が心地よい時間を過ごしてくださるようにとの思いではいる。ロシア絵本を見ていただいて、触れていただいて色々なことを感じいただいたり、決して広い空間ではないけれどカランダーシの部屋のあれこれを楽しんでいただけたら幸いだ。
今日はたくさんのことがあった。明日以降ご紹介させていただこうと思う。(直)
2018年11月23日

今日は生まれて初めて美術展覧会の初日開場前に並ぶ、ということを経験。想像以上に結構並んでいて中々の盛況ぶり。美術展に向ける静かな熱気を感じながら開場を待った。実は早く来たのはミュージアムショップに用事があったためもあったので、まずはそちらに寄ってから展覧会場に戻り、さあいよいよと絵と向き合っていった。
やはり楽しみにしていた風景画は素晴らしい。ロシアの自然、ロシアの四季。それぞれの絵にあるのは精密に描かれている森や木々や雲や麦畑や水たまりや雪だったりするのだが、その見える視覚情報と共に共通してこちらに伝わってくるのは描かれてはいないすっきりと澄んだ北の国の空気。この空気感はロシア特有のものだ…と書き出すととめどない。今回は写実、抑制、描き手の知性、そんなことについても宿題をもらいつつ会場を後にした。圧倒されるというのとは違う、翻弄されるでもない、静かに対峙したいそんな絵の数々。会期中また会いに来るのを楽しみにしたい。
館内ミュージアムショップのナデッフモダンさんにはロシア関連書籍やグッズがズラリ。まるで一軒のロシア関連書店のようだ。カランダーシの出版絵本やロシア語絵本も並べていただいていた。それから個人的にぐっと心を掴まれた手編みの指人形や様々なグッズや日本語のロシア絵本もたくさんあってとても楽しい空間だった。
さて、次来るのはいつになるだろう。それまでに図録を少しでも読めるのだろうか。画像はラウンジでいただいたボルシチ。(直)

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