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2019年07月17日

久しぶりに暑さ感じる1日。雨も降っていない。洗濯物を外に干して出かけられたなぁ…。

ミニサイズのマタンカちゃんを試作してみた。結構細かい作業で大変だ。ということで、作ったのは私ではなく連休中の夫だ。手先がとても器用なのだ。

絵本「セリョージャとあそぼう!」に作り方が載っているマタンカちゃんだが、アレンジは自由自在だ。

このマスコットサイズマタンカちゃんは、立て掛けると立つことができる。ちょっとおてんばさんに見えて微笑ましいな。(直)
http://karandashi.ocnk.net/product/303

2019年07月16日

ブラティスラヴァ世界絵本原画展の図録の扉開けると結婚式の場面の絵がある。新郎新婦がキスをしていて、周りにはグラス片手におめでとうを言っているのであろう人たちが描かれている。床には酒瓶が転がっているし、宴もたけなわだ。

これは、今回金のりんご賞を受賞したロシア人アーティストのアンナ・デスニツカヤの受賞絵本「懐かしのロシアの家」(「ある古い家の物語」)の中の1枚の絵の中の一部だ。

この絵本をロシア語の先生の家に持っていった時、この場面を見て、先生の大学生のお嬢さんが「モスクワのおじいちゃんの家で見た.お母さんとお父さんの結婚式の写真そのままみたい!」と興奮気味に言っていた。

先生のご実家はモスクワにあり、まさにこの絵本のような集合住宅に住んでいて、大学で知り合った日本人であるご主人との結婚式は、日本式にレストランでまず行われ、次に自宅でも行われたそうで、その時の様子がまさにこれ!だったそう。親戚が集まり、長いテーブルにご馳走を並べ、ワイワイガヤガヤとお祝いをしたそうだ。

お嬢さんは.この絵本について、「これ、ロシアの人が見たらきっと喜ぶ」と言ってくださり「とても面白い」とすごく興味を持ってくださった。それは自分とつながるモスクワの家族の、今まであまりよく知らなかった歴史と暮らしのイメージがすごくよくわかる形で目の前に現れたから、というのは大きいだろう。

この絵本は、特にロシア人にとっては、ロシア激動の歴史の中で生きてきた市井の人々の暮らしのリアルが丁寧に詳細に語られ、描かれているところにこちらの想像以上に感慨があるのかもしれない。

それは、あとがきにあるそのリアルについて、ロシアでは時代的に黙していなければならない時期があった云々(お嬢さんがスラスラと読みながら訳してくださった)ということを踏まえれば理解できる。

原画展では6枚の絵が展示されており、傍らに絵本が置いてあった。この絵本、今はカランダーシで扱ってもいるのだが、それは、千葉でまず開催されていた今展覧会を見た方が、この絵本を手元で見たい、とカランダーシを探してアクセスしてくださったことがきっかけだ。そして、ロシアから取り寄せた現物を見て、今度は私がその素晴らしさ、面白さ!に今やすっかり魅せられて、というわけである。

この絵本を見たい!とカランダーシに連絡してくださった方にはとても感謝している(直)

http://karandashi.ocnk.net/product/348
2019年07月15日

うらわ美術館で開催中の「ブラティスラヴァ世界絵本原画展 BIBで出会う絵本のいま」を見て特別講演会「国際コンクールから見た絵本のいま-BIBの舞台裏より-」を聞いた。講師は絵本評論家でBIB2017国際審査員長である広松由希子さん。

原画展は、まず子ども審査員賞の作品を皮切りに、受賞作品、日本の参加作品、そして注目の国の作品として中国、イラン、イスラエル、韓国の作品を絵本とともに見ることができ、また、絵本としての作り方の展示などはどれも大変興味深く見させていただいた。

グランプリは オランダのルトウィヒ・フォルベータによる「鳥たち」。離れ離れに立つ思い合う街の2つの男女の彫像の間を繋ぐのは鳥たち…。詩情溢れる芸術性の高い作品だ。この作品と最後までグランプリを争ったのは イランの「わたしは一頭のシカでした」 だと講演会でお話があった。最終的に残る作品というのは、決してインパクトという意味では強くなくても「見るほどにひかれる作品」が強い、という広松さんの言葉が印象に残る。絵本は繰り返し読まれるものだからだ。

講演会では、審査の臨場感溢れる詳しい過程やボローニャとの違いについてのわかりやすい説明、受賞作家、作品についての紹介はもちろん、絵本の造形を実際の絵本を用いて見せてくださったり、大変勉強になると共に、お話を通して総合的にBIBのあり方、精神というものを教えていただいたように思う(と思う)

それは、お話の中には出なかったが、手描きのいわゆる原画とデジタルイラストレーションという現代絵本原画展が避けては通れない課題に対して広松さんが図録の中に綴った文中の「表現を徹底的に追求」という言葉とも響き合うのだろう。

今日の原画展と講演会は、絵本をどう見るかについてよき学びとなった。本当に学ぶことがたくさん!だ。

図録を購入したらポスターをいただいた。さて、どこに貼ろうかな。(直)

うらわ美術館https://www.city.saitama.jp/urawa-art-museum/index.html
2019年07月14日

先日会った友人から素敵な夏の旅行の予定を聞いた。きっといい思い出がたくさんできることと思う。今からお土産話を聞くのが楽しみだ。

マーヴリナの旅の画集「マーヴリナとのモスクワからヴォルガへの旅」。文章はシェルトチェンコ。美しい風景描写がたくさんあるが、そこはマーヴリナ、個性溢れる筆使い、色遣いで独特の旅情を伝える。

この画集、その土地特有の建物、人々、植物などを見るのはもちろん楽しいが、面白いのは空の表情だ。

沸き立つ雲、流れる雲、垂れ込める雲、白い雲、灰色の雲…。また雨の表現もいい。雨粒をはっきり大きく描いていたり、線描きだったり、遠くだったり、近くだったり、そして、ひとつの風景の中で、雨が降っている場所とそうでない場合があったり。

空が主役、とまでいかないまでもダイナミックで大胆な表現はかなりの見応えがある。夜の空もいい。大きくて白い星の瞬き。
この画集を見ているとロシアに行きたくなるので困る。(直)
http://karandashi.ocnk.net/product/328
2019年07月13日

オープンルームありがとうございました。オレイニコフ絵本を見ていただけてよかった!

次のオープンルームは8月の予定。きっと暑くなっていることだろう。今年の夏。行きたいところ。行くべきところ。やりたいこと。やるべきこと。どれだけできるのかわからないけれど、よい夏にしたいな。

さて、以前から資料としてカランダーシの部屋の棚に資料として置いてあった本をご要望もあり仕入れた。「雑誌『楽しい絵話』1956-1957」。重くて分厚い。とてもとても見応えがあって、文句なしにご機嫌な1冊だ。

1956年に子どものお楽しみの為に発行が始まった、愉快な絵話の雑誌の2年分を集めたものだ。アニメや漫画の要素もふんだんで、絵話の挿絵がとにかく軽妙で賑やか(ポップでキュートともいうかもしれない)

元々はロシアの漫画について調べていた方から教えていただき、私がすぐに欲しくなって購入したのが最初。大好きで宝物だ。ロシアの子どもたちにも大人気だったというのも頷ける。

時々ヴァスネツオフも挿絵を描いていて、それを見つけるのも楽しい。この雑誌の主人公は子どもたちか中心の人間、それから動物たちだ。

子どもが理解できるユーモアが満載の1冊。玩具箱をのぞいたようなてんやわんやを是非!ソビエト時代のカルチャー資料としても。(直)

http://karandashi.ocnk.net/product/369
2019年07月12日

国分寺の絵本とおはなしのお店「おばあさんの知恵袋」さんにお邪魔させていただいた。店長の三田村さんには別の場所でご挨拶はさせていただいていたのだが、お店に伺うのは初めて。場所は駅からすぐ近く、殿ケ屋公園のお向かいにある。

煉瓦作りのの店構えの雰囲気のある扉を開けると、片側に絵本と児童書が並ぶ天井までの書棚、片側にはテーブルと作り付けのベンチがあり、こちらのお店はカフェでもあるのでお茶をいただくことができる。

三田村さんは、絵本作家、翻訳家、昔話やわらべ歌の研究や講演活動など、文字通りお話と絵本を中心とした活動をずっと続けていらっしゃる。

そして、ロシア絵本のこと、カランダーシのことなどもお話させていただいてのだが、その流れで何とこちらのお店に素敵なサモワールがあることが判明!

お店の片隅にあったサモワール。中に筒があり、炭でお湯を温めて使うかなりクラッシック仕様。模様もついていて素敵だ。せっかくなので記念撮影させていただいた。

以前はレストランだったというこちらのお店。夜はお酒も飲めるようだ。ゆっくりとした時間を過ごしたい時におすすめしたい。(直)

おばあさんの知恵袋 https://ameblo.jp/obaasannochiebukuro/
2019年07月11日

ロシア語の先生のお宅で、オレイニコフの絵本を持ち込んで学ぶひととき。オレイニコフの世界観は、ロシア語学科に通う大学生の先生のお嬢さんの感性も刺激したようで、関心を寄せてくれたのは嬉しいことだったし、色々教えていただいてありがたいことだった。

まとめて見ることで、印象も深まる。カランダーシの部屋で是非じっくりご覧いただければと思う(直)






2019年07月11日

カランダーシ刊「セリョージャとあそぼう!」の中で、灰色オオカミのセリョージャは森にベリーを摘みに行く。季節的にははちょうど今頃の季節がぴったりだ。

絵本の中のベリーや他の植物の様子は、ロシアで実在のものばかり。作者のコズリナさんのトークイベントでは、画像もたくさん使ってその実際を教えていただいた。

森でベリーがいっぱい獲れたら、絵本の中のパンケーキ、オラードゥシキと一緒にいただくのもいいだろう。煮て、ソースにしても…。と想像する。

ビルベリーは残念ながら日本ではフレッシュなものは簡単には手に入らないのでは、と思う。でもジャムは手に入るようだ。ワイルド・ストロベリーは栽培もできるし、わりと身近なものかなと思う。こちらのジャムも手に入るようだ。私は食べたことはない。ちょっと興味がある。

ということで、久しぶりにオラードゥシキを焼こうかな。と思っているところ。(直)

セリョージャとあそぼう!http://karandashi.ocnk.net/product/303


2019年07月09日

カランダーシの部屋のイーゴリ・オレイニコフコーナーから1冊。「聖書物語」をピックアップ。

大まかに言えば、いわゆる聖書のお話の忠実な挿絵であり、特にオレイニコフの特徴である壮大で幻想的な表現や独特の解釈、というようなものは見られない。天地創造に登場する動物にアリクイが登場したり、ノアの箱船のペンギンなどユニークさは見えるが。

ただ、受胎告知の場面はオレイニコフの本領発揮ともいえるかもしれない。印象深い。天使ガブリエルは全てが白く、いわゆる一般的な人とは一線を画す表現となっており(そもそもそういう存在ではあるが)、宙に浮いている。マリアはガブリエルと対峙してはおらず、家事の途中であり頭に籠を載せている…。よくある挿絵とは異なる表現だ。

オレイニコフの宗教観については興味はある。そして、この表紙は「富嶽三六景 神奈川沖浪裏」からの影響はあるようにも思えるのだが、どうだろう。(直)
2019年07月08日

午後からお声掛けいただいた講演会を聴きに練馬生涯学習センターへ。ねりま地域文庫読書サークル連絡会50周年記念講演会だ。講師はさくまゆみこさん。テーマは「こどもの本にできること」。講演の前には区の教育長(だったと思う)からの感謝状の贈呈もあった。

会場には文庫関係の方が多くいらしていたと思うのだけど、50周年という節目を迎えられた事は簡単な事ではない。本当に日頃の活動の積み重ねに拍手をお送りしなければと思う。

さくまさんの講演会は、子どもと本の関わりについてのデータを踏まえた現状把握から始まり、「一生の趣味」という素敵な項目も付け加えられた読書により培われるものの紹介、そして、とにかく「楽しく読むこと」がどんなにか大切であることを教えていただく。

また、昨今問題になり始めているスクリーンメディアと読書については、スマホによる悪影響についての眼科医からの報告の他、声掛けに無反応な幼稚園児の増加など、スクリーンメディアとの因果関係は今子どもたちが実験台となっているという指摘。何ともおそろしい現実が進行中なのだ。

だからこそ、私たち大人は、子どもたちに本を渡してゆく活動を大切にしていかねば、ということなのだと思う。なぜなら「自分の心で感じ、自分の頭で考えられるようになるため」の「どんな子にもアクセス」できる「本は窓」であるから…。

さくまさんの「アフリカこどもの本プロジェクト」やJBBYの活動にも触れられ、子どもと読書についての本質的なこと、そして未来へ向かう子どもたちと関わる当事者が今知っておくべきことを教えていただいた。(と思っている。以上ざっくりなまとめ方ではあるが…)

いただいたチラシによると、ねりまの文庫の活動の50年の歩みを紹介する展示が区内の図書館で9月から巡回して行われるようだ。貴重な展示になりそうだ。

中野駅からの路線バスは、途中結構狭い道を行き交う人たちスレスレで通っていく。街の息づかいも伝わるその眺めをバスの窓から楽しんだ。雨が降らずよかった。(直)





2019年07月07日

※昨日からInstagramにコメントやいいね、など反映できなくなっています。原因不明。ご了承ください。

今日は七夕ですが、残念ながら雨模様。本当に梅雨空が続いて薄暗い日々。まるでチュコフスキ-の「ぬすまれたおひさま」の世界のよう。

散歩していたおひさまをワニが飲み込んでしまい、暗い世界を嘆く森の動物たち。励まされ、立ち上がったのはおじいさん熊。ワニを2つ折り!にしたら口からおひさまが出てきて…という奇想天外なお話だが、ヴァスネツオフの挿絵がそのお話の面白さを素朴な力強さと迫力でとてもよく表現していて楽しい1冊に。翻訳版もあったのだけど(松谷さやか訳/ラクダ出版)絶版のよう。

このロシア版は作りが頼りなく表紙がピカピカと思っていたのだが、中身が素晴らしい!ソビエト時代を彷彿とさせるような光沢のない薄い紙を使用。それがとても味わい深い。

この絵を見るといつも自分の腰まで痛くなるような気になるが、おひさまが恋しい今日このごろ。カランダーシの部屋の書棚にも別の絵本だが、この挿絵を飾っている。(直)


ぬすまれたおひさまhttp://karandashi.ocnk.net/product/368
2019年07月06日

オープンルームありがとうございました。
涼しい午後。今日も熱いお茶をいれて。

画像は、先日入ってきた「僕たち、ずっと一緒だよね?」(コズロフ作/オストロフ画)。絵本に詳しいMさんから翻訳書籍があると聞いて早速購入。こちらは岩波書店発行で、田中潔さんの翻訳。邦題は「ハリネズミくんと森のともだち」だ。

森に住む、ハリネズミ、クマ、ロバ、ウサギなどの動物たちが、巡る季節の中で紡ぐ小さくて愛しい物語。日々の森の暮らしを中心に、自然の神秘や、空想を織り交ぜ、動物たちは語り合い、また、ひとりの時は心の声をつぶやく。何気ない会話は詩的であったり、哲学的でもあったり、読後、深い余韻が残る。翻訳版がありありがたい。Mさん、ありがとう。この作家は「霧の中のハリネズミ」の作家でもある。

ロシア語版は、翻訳版の他のお話も収録されており、大きな版でたくさんのカラー挿絵を楽しめる。(直)

「僕たち、ずっと一緒だよね?」http://karandashi.ocnk.net/product/367
2019年07月05日


明日はオープンルーム。オレイニコフコーナーも是非ご覧ください。

雨の季節なのでロシア民話のカエルの王女の絵本をソビエト時代の資料絵本の中からご紹介。

大きな瞳でこちらをじっと見つめるカエル。神秘的で威厳も感じる。王冠は豪華で全身に模様があるカエル。何か言いたそう。オルローヴァ画。

かつて庭にヒキカエルが棲んでいたが今はいない。少し寂しい 。雨が降ると草むらからノソノソ出てきていたような記憶がある。(直)
2019年07月05日

今日、とても若い方とお話しする機会があったのだが、お見せしたロシア絵本に関心を寄せてくださったのが、とても嬉しく励まされた。

さて、カランダーシの部屋には絵本のディスプレイのための棚がある。ここにはランダムに個人的に気になっている絵本など並べているのだが、今回、10タイトルくらいだが、イーゴリ・オレイニコフの絵本を並べてみた。

昨年の国際アンデルセン賞画家受賞であるオレイニコフの絵本を今までカランダーシでもいくつか紹介してきたのだが、新しい絵本を見るたびにその独特の世界観に面白さ感じ、色々見てみたくなった。そこで少しだけど、資料として集めて、皆さんにも見ていただこうと思ったのである。

オレイニコフはたくさんの絵本を出版しており、これはほんのほんの一部に過ぎないのだが、オープンルームなどで是非手にとって見ていただければ、と思う。ささやかなオレイニコフ絵本コーナーとして親しんでいただければ幸いだ。

取り急ぎ、今は絵本を並べただけだけど、簡単な内容や年代など順次ディスプレイに添えていければと思う。

現在板橋美術館で開催中の、ポローニャ絵本原画展の図録の表紙はオレイニコフの作品。中に記事もあるのでこちらも飾っている。

ここから、このコーナーが育っていけば楽しいのでは、とも思っている(直)




2019年07月03日

品切れしていた絵本が入荷してきている。順次アップしていく予定だ。今回の荷物は、結構初めましての本が多い。荷ほどきしながらの、どんな本なのかの確認作業は、なるほどと思ったり、うっかり見入ってしまったり、いつにも増して時間をとってしまった。

さて、実は仕事関連ではないのだが、今日は勘違いからおおいに反省すべきことをしてしまい、反省している。今後気をつけたい。(直)
2019年07月02日

ジトジトな日々。今日は出先からの帰り道、自販機で買った甘くて冷たい桃のジュースを一気飲みしたら気分が幾分シャキッとしたような。

「セリョージャとあそぼう!」の中で作り方を紹介しているロシアの布人形マタンカちゃん。昔のロシアの農民の生活の中から生まれた素朴なお守りのお人形だ。

昨年夏、ロシアに行った際に大きな書店で関連書籍を探して2冊の美しい本を見つけて持ち帰ってきたのだが、周りの皆さんにお見せしたところとても好評だったので仕入れることにした。

実はこの2冊の本は著者は同じで ヤーナ・ヴォルガさんといい、ロシアの古くからのお人形の調査や研究をされている方だ。この本の中にはその研究によるお人形の背景や文化についての資料的な記述と共に様々な種類のお人形の作り方がたくさん紹介されている。

限られた材料で作られてきたお人形は、元々そのまま当時の農民たちの暮らしを反映していたものであるが、この本の中ではそこからまた自分なりのスタイルのお人形を作る楽しさの提案を受け取ることができ、創作意欲が掻き立てられる。

重ねた布が織りなす温もりと奥行きのある世界に見とれ、素朴なお人形の愛らしさにきっと思わず微笑んでしまう内容だと思う。

「セリョージャとあそぼう!」が紹介するロシアの文化の世界をさらに本格的に専門的に深めたこのような書籍をご紹介できて嬉しい。(直)
2019年07月01日

西荻窪を代表する老舗レストラン&洋菓子店のこけし屋さん。今年70周年ということで、トートバックを限定販売中だ。

6月半ば頃から販売していて、まずこけし屋さんのシンボルともいえる鈴木信太郎さんが描いた女性像がプリントされているのが嬉しいし、マチもあるし、わりとしっかりしていて丈夫そうだ。

こけし屋のサイトには、その昔、西荻窪駅前ではベレー帽の画家たちの姿が目立っていてベレー帽広場と言われていたことや、井伏鱒二、丹波文雄、徳川夢声、東郷青児、田川水泡、石黒敬七、などの文士や画家が集っていたことなども書いてあり興味深い。私は松本清張が通っていたことを昔聞いていた。

この街に初めて来た時に、夫(当時はまだ結婚していなかった)の母から帰りに手土産にこちらのレーズンサンドをいただいた。包装紙がなんて素敵なんだろうと思ったのを覚えている。

このトートバック、色は、ワイン、紺、白地、の三色展開。フランス国旗にちなんだそう。おしゃれ!(直)
2019年06月30日

今、カランダーシの壁にはカランダーシ刊「セリョージャとあそぼう!」の原画2点を展示中している。

セリョージャとカタツムリの詩の場面と見返しの原画だ。見返しは原画展のDMにも使ったのだが、ロシアの古典的文様がモチーフ。オープンルームの際に近くでご覧いただければ幸いだ。

7月のオープンルームの予定は6日、13日。ウエブにはアップしていないロシア語絵本や資料のソビエト時代の絵本などもあるので気軽に遊びに来ていただければと思う。(直)
2019年06月29日

オープンルームありがとうございました。
雨模様の午後。足を運んでくださるお気持ちに感謝。涼しかったので温かいお茶をお出しした。

今日も色々教えていただいたり、刺激をいただいたり、こうやっていただいたものを糧にしてカランダーシも少しずつ成長してゆければと思う。

今日は、オレイニコフやデスニツカヤの絵本を手にとってよく見ていただけてよかった。古典から現代作品まで、本当にロシア絵本は面白く奥が深い。

6月も明日でおしまい。今年も前半が終わる。おやまあだ。まずは、昨今の体重の増加を何とかセーブして後半を頑張りたいものだ。(直)
2019年06月28日

リニューアルしたばかりの板橋区立美術館で明日から開催される「2019イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」の内覧会にお誘いいただき、出かけてきた。

新しい美術館は美しく、湿気の多い今日この頃のウサをすっきり晴らしてくれるかのような爽やかさをたたえてわたしたちを迎え入れてくれた。

今回は、個人的に実はロシアの作家アンナ・ デスニツカヤの作品を見るのを楽しみにしていて、実際に見ることができ、とても嬉しかった。作品名は「シベリアから来たジーナ」だ。独特の温かな線描、光と影の表現、そして動物への愛情ある作家の眼差しを原画から感じることができた。この作品の主人公は犬なのだ。それにしても デスニツカヤは前回のBIBグランプリで金のりんご賞受賞、今年またボローニャのコンクールで選ばれている。素晴らしいことだ。

また、昨年の国際アンデルセン賞受賞画家のオレイニコフの原画も一点見る事ができた。図録の表紙画も彼の作品だ。図録の中でも巻頭で記事が組まれており、注目度の高さがうかがえる。それから、ロシアからは、去年の入選者の中からの中からマーシャ・チトワが選ばれてブックフェアのメインビジュアルを担当している。

と、ロシアのことばかり書いてきたが、世界27カ国の作品を一通り見た。たくさんたくさん見たことで、絵本の表現とは?という問いを自らに向けたくなった。感性と表現についてや主体と客観についてなどなど…そこらへんのことを考えるためにまた来れたらいいなと思っている(直)

板橋区立美術館
http://www.itabashiartmuseum.jp/exhibition/ex190629/







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