美しいロシア絵本の世界を是非お手元でお楽しみください。
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2021年06月10日

麦秋という和菓子をいただいた。お菓子そのものもとても美味しかったのだけど、麦秋という言葉をとんでもなく久しぶりに聞いたり言ったり読んだりすることができたことも味わい深いことだった。麦の秋。さわさわ揺れる黄金の麦の穂を思い描いて。

有名なウクライナ民話「てぶくろ」をアメリカのジェン・ブレットが手がけた絵本「ミトン」。ジェンはウクライナの民話の様々なバージョンを読み、わたしたちが良く知るお話とはまた少し違う展開の作品を作り上げた。

ニコールカという少年はおばあさんに編んでもらったミトンを落としてしまう。そこにモグラ、うさぎ、ハリネズミ、そして、フクロウ!アナグマ、キツネ、くま、そして最後ネズミが来る。でも、そのネズミがクマの鼻の上に乗ったため、クマは大きなくしゃみをして…というお話。

とてもリアルな表現で動物たちの毛並みまで精緻に描かれていて驚く。また、ミトンの編み目が伸びる様もリアル。ページは木の枠で縁取られ、見開きで同じ時間帯の三つの場面を見ることができる仕組み。民族的な意匠も多く取り入れられている。

最後におばあさんが伸びきったミトンを怪訝そうな顔で見ているのが何ともおかしい。
https://karandashi.ocnk.net/product/578
2021年06月09日


カランダーシの階段の辺り、随分と鬱蒼としてきた。アナベルは爽やかだけど。水遣りの時はアゲハ蝶がヒラヒラ。レモンの木に卵は産まないでね、と頼んでみる。

マーヴリナ画「蛙の王女」はまず表紙の生き物探しを楽しみたい。王冠を頭に載せた実は王女様の蛙の周りに、ノネズミや王女様ではない帰るたち、蜂、蝶々、大小の甲虫類、そして蚊まで描き込まれている。

羽を広げた黄色い蝶はクルシニツア。オスは明るい黄色いでメスは緑がかった白色とのこと。赤い斑点が特徴。日本名はヤマキチョウといって以前は東北地方などにいたらしいが今は絶滅したとされている。

植物はカラコーリチクはわかったけれど、黄色い花はカルジニツァという花かな?

かえるの王女にとって沼地の生活はどんな風だったのだろうか。寂しくて静かな生活と思いきや、季節感のある賑やかな生活だったのかもしれない。

https://karandashi.ocnk.net/product/92


2021年06月08日


つい先日の暑い日、出向いた先の冷房が私には効き過ぎてブルブル。故にこれからの季節、外出時は寒さ対策もマストだなぁと思った次第。心して夏を乗り切ろう。

ヴァスネツオフ画の「虹の橋」はロシアの昔ながらの小さい子ども向けの短いわらべ歌、詩などが38篇も収録されている。

「虹の橋」は虹にお日様の登場を願う気持ちを伝える詩。表紙の絵もお家に隠れてしまったお日様の登場を願っている様子が描かれている。

ユーモアがありそしてトンチの効いた内容のものも多く、ヴァスネツオフは懐かしく温かいそして何だかおかしな世界観を小さな子どもたちにも伝わるよう楽しく分かりやすい絵柄で表現。とても親しみやすい。

ロシアでは、この絵本は有名で、子ども、そして孫へと伝えられてもいるようだ。
https://karandashi.ocnk.net/product/577
2021年06月07日

あれ?確かここにビワの木があったはず?実がなるころになってやっとその不在に気づいた。いつ頃伐採されたんだろう。そしてかわいい実をたくさんつけていたその木を脳内再生してみる。案外ちゃんと覚えているものだ。

「ぷんぷんアーニャ」はオーストリアの国際アンデルセン賞作家クリスティーネ・ネストリンガーの初出1990年の文章にエカテリーナ・シュムコヴァが挿絵がつけたもの。

アーニャはおこりんぼ。周りの人、起こる出来事がイチイチ気に入らない。その怒りのエネルギーは激しくて、スイッチが入ると髪の毛だって逆立ってしまう。眉毛も逆八の字に吊り上がる。

でも、おじいさんが持ってきたドラムをたたいてみることからアーニャは変わってゆく。アーニャの表情が変わる。

自分の気持ちをどうしていいのかわからなかったアーニャ。感情をテーマとした興味深い絵本(直)
https://karandashi.ocnk.net/product/534
2021年06月04日

明日のオープンルームは所用のためお休みいたします。また次回よろしくお願いいたします。

カランダーシ資料の絵本から。先日、吉祥寺東急百貨店で開催されていた吉祥寺乙女蚤の市に出店されていたマールイ・ミールさんで購入した古書絵本の中の一冊。昔話絵本「姉アリョーヌシカと弟イワーヌシカ」だ。

表紙の山羊は、落ちている山羊の蹄に溜まっている水を飲んでしまい山羊になってしまった弟のイワヌーシカだ。画家はレフ・トクマコフ。1983年版

一緒に写っているのは同じ出店者の谷中のbiscuitさんで購入したハンガリーのモール人形の山羊。角も生えている。
2021年06月03日


スロベニアのアーティストマイヤ・カステリツによる絵本「少年とアパート」は字のない絵本。これが最初の絵本作品だそうだ。

1人の少年が通りを歩く。そしてあるアパートの開いた扉からこちらを見ている猫に気づいて、建物の中へ入っていく。猫に声をかけるが、階段を登っていってしまう。そこで、少年は子どもか描いた絵を拾う。

その絵を片手に猫を追っていくと途中にまた絵が落ちているので拾いつつ、猫にいざなわれるままに辿り着いた屋根裏にいたのは…。

最後まで読むと表紙で少年が誰に手を振っているのかわかるはずだ。言葉のない本だけど、実は情報の多い絵本。標識やさりげない貼り紙、落書きの文字や飾ってある絵画などの意味を探るのもまた楽しい。

暗い色調がミステリアスな雰囲気だが、あどけない表情と幸福感あるまん丸の頭の形など少年のその存在感が屈託なく明るくて、ドキドキもするけれど何かいい事ありそうだという素敵な期待感も。(直)
https://karandashi.ocnk.net/product/576
2021年06月02日

今日は午後からある大学の授業の一環で学生の方々からオンラインでインタビューを受けるというドキドキ体験をした。

色々お話させていただいたのだけど、無我夢中感の中始まって終わった感。まずは多分たくさんあれこれ話過ぎたぞ私は。だったと思う。

予めいただいていた質問もあったのだけど、今日いただいた質問の中には面白い角度のものもあり、刺激をもらえたし、勉強にもなった。得難い経験をさせていただいたと思う。

学生の方々は何か得るものがあったかな、心配だけどこれが私の精一杯。お許しを。

カランダーシのことを振り返ったり、考えたりする良い機会でもあった。感謝。(直)
2021年06月01日

紫陽花がきれい。西洋アジサイのアナベルの日々の変化も楽しい。カランダーシのベランダにも今年は水色の紫陽花をひと鉢置いている。

「絵の中のロシアのアルファベット」はマリナ・カンコヴァによる古い時代のアルファベット表記の絵本。そう、ビリービンの絵本などで見てきた、あのとてもクラシカルで装飾的な文字たちが正に絵と一体化して次々に登場する。

見開きページを使って一文字ずつ紹介してゆく。ロシアの昔話、民衆文化、自然、騎士たちなどからテーマをとった大きな挿絵の他にもたくさんのそのアルファベットに因んだ事物が描かれている。

そして主役の文字が絵と一体になっているところも見所。とても優雅な絵本。(直)
https://karandashi.ocnk.net/product/575
2021年05月31日

土曜日のオープンルームありがとうございました。

都内某所で時間調整をする月曜日の朝。お茶を飲むほどの余裕はないし、かといって約束の時間にはちょっと早すぎるというパターン。結局街路樹の下でボーッとしていた。爽やかな緑風に去りゆく5月を惜しみつつ。

「キイチゴ摘み」は持ち手のついた樹皮の籠型絵本。そこから溢れるキイチゴ。野原の花で花輪を作り、キイチゴの茂みで赤い実を沢山摘んだら、パイにしていただきましょう。初夏の太陽の眩しさを感じながら。

挿絵のタチヤーナ・グニシュークは1944年生まれ。40年以上にわたり児童書の挿絵を描き続けている。この絵本の中ではロシアの民衆版画ルボークのような古典的な線描きの表現を用いており素朴で懐かしい雰囲気を伝えている。詩はエレナ・ブラギニーナ。

キイチゴ摘みの唄

https://m.youtube.com/watch?v=_Ks9Jos7rmo


画像の実は我が家の梅桃。(直)

https://karandashi.ocnk.net/product/458

2021年05月28日

明日土曜日午後からはオンラインオープンルーム。ロシア絵本をご覧になりたい方はどうぞ。個人対応。本日中に予約お願いいたします。

吉祥寺東急百貨店で開催中の「乙女蚤の市」へ。奈良のロシア雑貨店マールイ・ミールさんが出店されているのだ。久しぶりに店主の小我野さんにお会いできて嬉しいひととき。

マスクをしている珍しいマトリョーシカを始め様々な種類のマトリョーシカやグジェリのチェブラーシカ、ベレスタの小物入れ、ピンバッチや古書絵本などなどがズラリ!

会場にはほかにも手芸やレトロな雑貨のお店が並んでいて乙女心をくすぐられる。6/1まで。
https://www.tokyu-dept.co.jp/kichijouji/event/detail.html?id=469
2021年05月27日


鉢植えの紫陽花は水切れに注意しないとすぐにクッタリしてしまう。今日は雨なのでとても元気そう。嬉しそう。私も嬉しい。

ヴァレリー・ゴルバチョフ作のコミック絵本「西瓜は誰のお腹に?」は村で暮らすコブタと仲間の動物たちが繰り広げる愉快なお話集。

ゴルバチョフは1944年キエフ生まれ。ロシアの子ども向けの雑誌で活躍し、1991年アメリカに移住、以降も子どもの本の作家として活躍を続けており邦訳絵本も人気だ。


味わいのある線描のタッチを活かして表現された動物たちはとても表情豊かで魅力的。賑やかな声が聞こえてきそう。(直) https://karandashi.ocnk.net/product/500
2021年05月26日


このところプリンターを動かしたり、ノートパソコンの台を工夫してみたり試行錯誤。姿勢が大きなテーマ。

「ロシアの子守唄集」は民俗学者であるアンドレイ・マロスにより選ばれた民間に伝わってきた昔ながらの子守唄が15篇収録されている。また巻末には子守唄がどのようにまた何のために歌われてきたのか詳しい解説もある。

新進画家マリヤ・ペチェリンツァヴァの挿絵は温もりと眠りの世界の神秘性を伝えてテキストのリズムと共に微睡みに誘なう。

この絵本はロシアでずっと歌い継がれてきた子守唄を記録したとても貴重な資料でもある(直)
https://karandashi.ocnk.net/product/574
2021年05月25日

暑い。今朝ベランダで見知らぬ大猫を見たと思ったら、しばらくしてご近所からネコの大喧嘩の声が聞こえてきた。ここ数年この辺りではほとんど外でネコを見ることもなかったのだけど、何か動きがあるのかもしれない。

今日はクニーシカの会。コズリナ先生のご指導のもと、参加者の皆さんと今月もまたДядя Фёдор を読み進めていくことができて感謝。

Фёдор 少年と犬と猫は、欲しいものについて話し合いをするのだが意見は一致しない。特にお調子者でお金に頓着しないイヌと、締まりやのネコは相容れない。結局、ネコは念願の雌牛を手に入れることになり、Фёдор はトラクター注文の手紙を書くことに…。

今日は、日本語に訳すのは難しいけれど、ある感情の時に使うможетについてや、〇〇だなんて思ってるの、それ、ちゃんちゃらおかしいから。おこがましいから、という意味で使うТоже мнеなどの表現についてなどなど登場人物たちの立場や気持ちも踏まえて教えていただいたり、ロシアの農村部の道路事情、農協的なものはあったのかなど、社会的背景も教えていただき、より物語理解が深まった。そうそう、ロシアのバラエティーショー番組КВНについてのお話も。

和気あいあいの雰囲気も魅力のクニーシカの会。参加ご希望の方は連絡お待ちしてます!(直)



2021年05月24日


土曜日はオープンルームありがとうございました。

先日ご紹介した「坂の途中の小鳩荘」の作者の曽根愛さんとTwitter上で少しやり取りをさせて頂いた。感謝。その中でコミックの中の「サーカスの女の子」の中に出てくるターニャさんのお部屋にあるお人形がグジェリ焼きと教えていただいた。

私が「坂の途中の小鳩荘」と一緒に撮った小さな陶器の猫のお人形もグジェリだ。ということで益々親近感を覚えたわけだけど、ターニャさんにとってグジェリのお人形はきっと故郷を思い出す大切な宝物なんだろうなぁと想像するとちょっと切なくなる。

ラチョフ画「マーシャとくま」のくまは表情が豊かで人の良さそうな表情がどこか憎めない。それに対してマーシャはほとんど表情を変えずにくまの様子を伺ったり抜け目ない。くまを騙して家まで送らせる賢い少女なのだ。

このお話は日本語版絵本(内田莉莎子訳・福音館書店)でも有名だが、絵はよーく見ると違う。見比べても楽しいと思う。

他に「がちょう白鳥」「カマスの命令により」など民話5篇を収録。(直)
https://karandashi.ocnk.net/product/573
2021年05月21日


明日土曜日午後はオンラインオープンルーム。ロシア絵本をご覧になりたい方やご質問などある方はどうぞ。個人対応。本日中に予約をお願いします。

紫陽花が色づいてきて雨の季節らしい風情。それにしても今日は西から随分と強い風が。

資料絵本の中からマーヴリナ作「メルヘン・アルファベット」をご紹介。ロシア語のアルファベットの33文字それぞれで始まるロシアの昔話の表題やワンシーンや人物や動物やプロットなどが次々と登場する。

カラフルな配色の挿絵だけでもお祭りのような賑やかさなのに更に金色と銀色が上から重ねられておりとてもゴージャス!絵のエネルギーが増量されて圧倒される。

貴重な1969年版。カランダーシの資料のためにお預かりしているもの。(直)




2021年05月20日


窓を開けるとすぐご近所に出来る大型スーパーの建設け工事の音。どんな建物になるのだろう。きっととても便利になると思うけれど、この辺りの街の雰囲気も変わるだろうなぁなんて思っている。
そしてさっきから1羽の鳥の声。鳥の名前は分からず。

ロシア語版「ちいさいおうち」(ヴァージニア・リー・バートン作/絵)。コルデコット賞受賞作品であるこの絵本は、日本では岩波書店から石井桃子さんの訳で1954年に発行されて以来ロングセラーを続けている。

町から遠く離れたひなぎく咲く小高い丘の上に建つちいさなおうち。豊かな田舎の四季の移ろいの中で家族と共に過ごしていた幸せで静かな年月はしかし都市開発の波にどんどん呑み込まれてゆく。

いつしかそのいえには誰も住む人もいなくなり、ついには周りを高いビルに囲まれ頭の上を電車が走るまでに。でも以前の住人の子孫により、ちいさいおうちは再び田舎へ移され静かで幸せな日々を取り戻す。

「ちいさいおうち」ロシア版は、アメリカでこの絵本が発行(1942年)されて70年経ったのを記念し2014年に初めて翻訳発行された。(直)
https://karandashi.ocnk.net/product/572
2021年05月19日

昨日と同じようなお天気だけど気温が低い1日。リビングのエアコンが使えなくなったので修理を頼んだら10数年たちますしもう寿命ですと言われる。でもわが家には30年使ってまだ元気なエアコンもある。ご長寿に感謝だ。

雨で滲んだようなトラウゴートの挿絵が印象深い「私は許しを求めない」を再入荷。スフィア・プロコフィエヴァ作。

父ゲオルギーと息子のアレクサンドルとヴァレリー兄弟の3人の合作スタイルでスタートしたトラウゴートは父の死後も作品のイニシャルに父の頭文字を残している。200冊以上の挿絵作品を残しているが、最も有名なのはアンデルセンの物語の挿絵で17刷300万部超えのベストセラーとなっている。

アートブックのような美しいこの絵本のページを開いていると時折挿絵の人物と目が合うはずだ。こちらを、じっと見つめているのだ。その眼差しを見つめ返しながら湧き上がってくる感情と向き合ってみる、という読み方もいいかもしれない。

今は1931年生まれのアレキサンドルだけ存命でサンクトブルクのギャラリーで展覧会を開催中のようだ。行けるものならば行ってみたいと思う。この重い雨空を飛びたてるものならば。(直)


2021年05月18日


気温は然程ではないものの湿度が高くて蒸し暑い。バラはもうお終い。ありがとう。また来年。

「ヨージェニカちゃんと描かれし者たちの冒険」はアレクサンドル・シャロフによる物語。挿絵はラファイル・ヴォリスキー。

良い芸術家と悪い芸術家の兄弟。ある日良い芸術家は1匹のハリネズミを助ける。実はその背中の針は描いた物が動き出す魔法の鉛筆。

家族が欲しかった良い芸術家は娘を描きヨージェンカと名付ける。そして静かな海や舟を描き乗せてあげる。しかし、自らも魔法の鉛筆を手にした悪い芸術家は海を荒れさせ、悪党を描く。良い芸術家は騎士を描いて娘を守ろうとして…というお話。

描いたものは消すことはできない。動き出したストーリー展開から目が離せない。時代の荒波の中、良いもの、悪いものを否が応でも目の当たりにしてきた作家が子どもたちへ贈る善と悪、その戦いの着地点やいかに。(直)

https://karandashi.ocnk.net/product/571
2021年05月17日

土曜日はオープンルームありがとうございました。

雨催い。今週あたり梅雨入りなのかな。それはそれとしてなんでこんなに風が強いのだろう。

今日はロシア絵本ではなく「坂の途中の小鳩荘」という曽根愛さんのコミック作品をご紹介。カランダーシのある西荻窪にある古い木造アパートに住む人たちの物語だ。

帯には「何でもない人たちの特別な日々」とある。老婦人の大家さんと学生やOLや母と子の家族…が織りなす7つのお話が収録されている。

それぞれが歩む人生に沿って起こる個人的な出来事たち。それを登場人物たちの心の声とともに丁寧に丁寧に描いている。

大家さんは住人たちに深入りしてゆくわけでもなく、でも訪ねてきたら優しくお茶をいれて話を聞いてくれるスタンス。その何気ない関わり方が住人それぞれの日常と緩やかに交差する。

この本、ロシアとは関係ない内容だと油断してたら、ターニャさんという(多分)ロシア人の老婦人が登場する。そのターニャさんのお話「サーカスの女の子」は、ちょっとおちょやん味もあるお話でドキドキ。

本当にこういう日々を積み重ねて人生は進んで行くのよねぇ…と共感しつつ読み終える。じんわり心に沁みる一冊。

西荻窪が舞台ということで知ってるお店など結構出てくるのはとても親近感。西荻窪は善福寺川に向かって坂が結構ある街。
このアパートは実在するのかしら。(直)

2021年05月14日



明日午後はオンラインオープンルーム。見たいロシア絵本やご質問などある方はどうぞ。個人対応。本日中に予約お願いいたします。

梅桃が今年も赤くなってきた。そろそろ収穫かな。さわさわ初夏の風。

資料絵本からコルネイ・チュコフスキーの「お話集」をご紹介。「盗まれたおひさま」や「アイバリート先生」やたくさんの子どものための詩や短いお話が収録されている。

画家はヴァスネツオフやステェーエフ、そして表紙の絵を描いているコナシェーヴィチなど人気挿絵画家がズラリ。とても豪華な内容だ。

表紙の絵のお話は、お月様を夜空に打ちつけているところで「ゴキブリ大王」の最後の場面。

ある日現れた1匹のゴキブリに動物たちは全権掌握されてしまい手も足も出なくなる。その暴挙を誰も止められずにいたところ、1羽の雀が来てパクリとゴキブリを食べてしまう。大喜びの動物たちの宴の踊りの振動でお月様が落ちてきたので、空に戻して釘で打ちつけた。というお話。

子どもにとっては荒唐無稽で面白いお話だけどもちろん痛烈な風刺である。この絵本は1972年版。資料としてご厚意でカランダーシに預けていただいているもの。(直)
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